キーボードショートカットを覚えるための考え方・アドバイス

キーボードショートカットが覚えられない、という声を周りでよく聞く (なんつう職場だ…)。自分はあまり「覚えられない」と思ったことがないので、自分が覚えておくためにやっていることや考え方を書いてみる。Windows 環境中心に話します。

まずは全般的な知識を身につけておく

Windows でよく使う全般的なショートカットキーは、意味を押さえながら覚えておく。

ファンクションキーは Windows アプリなら大体同じ動きをする

この辺は Windows 環境ならどのアプリでも大体そういう風に使えるもんだと覚えておくとよろし。

Ctrl・Alt・Shift の意味を考える

Ctrl と別のキーの同時押しが基本。メニューバーの操作は Alt で始める。Shift は Ctrl や Alt と組み合わせて使う。これが基本。

Windows 全般の操作は Windows キーとの組み合わせ

Ctrl + Esc でスタートメニューが開くの、Wikipedia で知りました… (Windowsキー - Wikipedia)。

OS のバージョンによって多少違いがあるものもあるが (Win + ↑ は古い OS だと最大化にならなかった記憶)、基本的には同じ動作をする。

個別のショートカットキーを覚えていくときの考え方

マウスでできることは 99% キーボードショートカットでもできる

マウスでしかできない操作って、「Excel で複数行のセル結合がある箇所で1行のみを選択する」ぐらいしか思いつかない。

(Shift + Space で行全体の選択ができるのだが、セル結合があると結合されたセルの行数分を行選択してしまう。しかし、マウスで左端の行番号をクリックすれば、セル結合があっても1行のみを行選択できる、というヤツ。)

とにかく、マウスでできることは基本的にキーボードショートカットでもできるし、手をキーボードから離してマウスを掴んで操作して…とするより、キーボードだけで完結させた方が格段に速い。

「今やったマウス操作って、キーボードだけで操作できないかな」という視点を欠かさずに持つこと。気が付いたらその場でキーボードショートカットを探す。ググる。

同時に押すキーは大体英単語

といったように、ショートカットキーには大抵その動作を示す英単語の頭文字が使われている。

Ctrl + F (Find : 検索)、Ctrl + N (New : 新規作成)、Ctrl + O (Open : 開く)、Ctrl + R (Reload : 更新)、Ctrl + A (All : 全選択)。この辺はどのアプリでも大体同じ機能だし、これで覚えてしまう。

Excel 2007 以降のリボンは Alt キー押下後、タブの名前や項目の名称の頭文字を順に押下するので、英語が分かっていると迷わない。

そういえば、Windows 7 からエクスプローラ上の「新規作成」のショートカットキーが W ではなく X になったのは何でだろう。今まで Alt → FWF (ファイルタブ → 新規作成 (W) → フォルダ (Folder)」でフォルダを作ってたのに、Windows 7 からは Alt → FXF (「新規作成 (X)」) になっている。未だに間違えてしまってつらい。

ショートカットキーを定着させるには

ショートカットキーに関してググると、ショートカットキーの一覧が大量に出てくる。Windows 全般、Office 系のショートカットキーは特に文献に困ることがない。

しかし、こうした一覧表を片手に暗記しようとするのではなく、自分がよく行う操作のショートカットキーのみを自分のメモに残す方が良い。

たとえば Ctrl + C なんていまさらメモしなくても忘れないだろうが、Excel における Ctrl + 0 (列の非表示) と Ctrl + 9 (行の非表示) は、時々使うのにどっちだったか忘れて必ず間違える、というのであれば、この2つは自分のメモを作った方が良い。

体裁は自由だが、自分は以下のような表を作ってメモしている。環境によって Excel だったり HTML だったり、メモ帳で Tab 区切りで書いてたり、メモの取り方も様々。でも肝心なのは「自分が使うもので、覚えておきたいもの」だけを書く、ということ。

アプリ名 キー 操作 メモ
Excel Ctrl + 0 列の非表示 複数列選択した状態で押せば一括で非表示にできる。「ゼロは縦長 → 縦 → 列」で覚える。
Excel Ctrl + 9 行の非表示 列の非表示と同様。「『9』キーには『よ』の刻印がある → よこ → 横 → 行」で覚える。
Eclipse Ctrl + Shift + R リソースを開く ワイルドカードが使える。

俗に言う「チートシート」ってヤツだ。巷のチートシートをそのまま使うのではなく、それらを参考に、自分が使うモノ・覚えたいモノに絞って、順次追加していくオリジナルチートシートを作るのが良いだろう。

「覚えられない」と言っている人たちが覚えられないワケ

多分以下に当てはまる人たちが「覚えられない」と言っているんだと思っている。

大雑把、というか、言語に対して無関心、というか、学生時代の暗記至上主義が抜けてない、というか。そういう人たちはいつまで経っても覚えられないままだろうな。多分パソコンが向いてない。w

そもそも、皆さんのキーボードショートカットを覚えたいという原動力はどこから来ているんだろうか。ぼくは「より楽をしたい」「より速く作業を進めたい」が原動力だった。速く・楽にこなすために、キーボードショートカットを覚えた。目的は「速く・楽したい」なので、マクロやバッチを書いたりすることもあるし、その手段はキーボードショートカットには留まらない。

キーボードショートカットは何かの目的に対する手段でしかないと思うので、「覚えられない」と言う前に「何で覚えたいんだっけ?」「覚えたその先はどうなりたいんだっけ?」を自問自答すること。


以上~。何かの参考になれば。