含みを持たせた言い方をする文面は検索してもヒットしない

たとえば、あるゲーム内に、別のゲームのキャラクターがカメオ出演していたとする。例を出すと、SFC の「スーパーマリオ RPG」に、ゼルダの伝説のリンクがちょこっとだけ出てくる場所があるんだけど、そういうシーンを紹介している時の文面として、

「『スーパーマリオ RPG』のリップルタウンには、なんと任天堂でお馴染みのあのキャラクターが登場する」

みたいな書き方をすることがあるかと。

既に知っているファンなら、「任天堂でお馴染みのあのキャラクター」という表現を見て、「あぁ、リンクのことね!」とニヤニヤできるし、知らない人は「えっ?あのステージで何かあるの?!」と引きつけられる。

閲覧者の気を引く、という点ではうまくいっている文章だと思うけど、「リンク」だとか「ゼルダの伝説」だとかいう単語が文章中に出てきていないので、例えば上述の文章の隣にそのスクリーンショットがあって、リンクの姿が見えていたとしても、検索してこのページ自体に飛んでくることがあまりないのでは、と思う。

画像データ自体にはテキスト検索できるものがないから、alt 属性や title 属性、周辺の文章の中で該当するテキストを使っていないと、Google 画像検索でも出てこないことになる。

最近の Google は優秀なので、「あのキャラクター」という言い方をしていれば、他のサイトにある類似の情報から「リンク」という出現していない単語を導いて検索結果に出してくれることもあるのかもしれないが、例えば上述の文章が、

「『スーパーマリオ RPG』のファンならお馴染みのあの光景が…」

みたいな文章で、画像で語るタイプのサイトだと、テキストでのデータが残らないことになる。

こういうページって、何かの拍子に見付けて読むと面白いんだけど、検索では辿り着きにくかったりする。

画像に対するテキストデータをどれだけ書くか、ということだったり、「あの」とか「ファンにはお馴染みの…」みたいな指示語に対する具体的な単語をどのように残すか、ということなのかと思うけど、昔考えてたのは、

「『スーパーマリオ RPG』のリップルタウンには、なんと <span class="memo" title="ゼルダの伝説のリンク">任天堂でお馴染みのあのキャラクター</span>が登場する」

「『スーパーマリオ RPG』のファンならお馴染みの<span class="memo" title="リップルタウンの宿屋にリンクが寝ている">あの光景</span>が…」

というように、メモ書きのタグを作って title 属性に残しておく、ということ。<memo> とか <note> といった HTML 要素はないので、<span class="memo"> といった形での代用ではあるが、こうしたマークアップで書いていけないかな、とは思った。

small 要素は著作権表記などの注釈事項という意味だし、aside 要素は補足事項の「セクション」を示すものでインラインには使えないし、i 要素は「他とニュアンスが異なる」ぐらいの意味合いでしかなかったりするし、で、HTML5 で追加された要素を見ても、やっぱりこういうテキストに対する補足事項をマークアップする適切な要素がない。そういうモノは文章中にカッコ () を使って書け、ってことなのかな。

ただ、律儀にやろうとすると量が多過ぎて面倒くさくなるし、そのページに入ってきさえすれば、上述のような文章でも「人間が読めば分かる (もしくは知らない人でも楽しい文章)」状態ではあるワケで、title 属性での補足って実は検索エンジン対策なのか?と思わなくもなかったり。

うーんでもどうだろう、もう少し拡大解釈すると、知らない人にとって「あのキャラが!」とか云われても「何のキャラだよそこを教えろよ」みたいに思うかもしれないし、なんかその内輪ネタみたいになってるモノには解説が欲しい、と思うこともあるし、そういう意味でも補足事項のマークアップってしておきたいところも出てくるかなぁ。

皆さんもよかったら、「memo 要素」というか「note 要素」というか、を span 要素で独自にマークアップして、指示語に対する名詞や補足を入れてみてほしい。