お札とハト

祖父母の家のそばにある公園にはハトが沢山いて、弟とよく追い掛けて遊んでた。

灰色のハトは「千円バト」、茶色いハトは「五千円ハト」、茶色が薄い感じのは「一万円バト」と呼んで、五千円ハトや一万円ハトが若干レアだっつって喜んでた。

五千円ハトと一万円ハトは実はあんまり区別つかないけど、五千円ハトだけいて一万円ハトがいないのはなんかアレなので、半ば強引に呼んでた。

時代は夏目漱石、新渡戸稲造の紙幣の頃なので、要は稲造カラーのことだ。よくよく考えたら漱石は灰色でもない。

ちなみに今調べたら、よくいる灰色の「千円バト」は「カワラバト」「ドバト」と言うらしく、茶色のは「キジバト」らしい。

なんで色が違うのに同じ「ハト」だって認識してたんだろう。その辺言われなくても学習できる人間って面白いな。

おわり。