ニホンノエスイーからウェブエンジニアに転職したらストレス減った

独立系の大手 SIer から、中小レベルのウェブ屋に転職して、1ヶ月が経とうとしている。

前の会社は無能が 99% だったので、「これくらいの知識・技術・前提はみんな持っとくべきだろ…」的なことでイライラしてた。

前の会社はネットも繋がってなかったし、バカしかいないのにスクラッチ開発至上主義で、低品質なものに莫大な金をつぎ込んで、使いづらいシステムをダラダラゆっくり作ってた。

前の会社は設計書を日本語・論理名で書きまくって、実装を考慮していない設計書と矛盾が発生しないよう実装側をこねくり回す無駄なことをしてた。

前の会社はテスト仕様書を日本語で書かせ、手作業でテストをさせておきながら、なぜかコードカバレッジで報告するという不思議なテストをずっと続けてた。

よくあるニホンノエスイーというヤツだ。なぜか業績は伸びてるし、なぜか会社の評判も良いのが不思議なところ。

転職したらスキルの高い人ばかり。というか多分これが「普通のエンジニア」のレベルなんだろうなと思う。「Java Gold なんて Java 案件の担当なら皆持ってるよ」って聞いた時は素敵だと思った。

ネットは繋がってて変なフィルタリングもなく、調べものがしやすいので色んな作業スピードが上がるし、無駄な設計書もテスト仕様書もなく、コードファーストで開発工程が進む。逆にあまりにも日本語で説明書きを書かないので、ニホンノエスイーに毒されていた自分は少し戸惑うくらいだった。でもこれが無駄のない、開発者のやりやすい開発方法なんだろう。

BackLog、Slack、Git も有効活用している。社内の共有ファイルは Google 上にあるので、本社ネットワークに繋ぐための謎の Wi-Fi 端末とか要らない。むしろローカルネットワーク内の共有ファイルとか共有ドライブとか存在しない。最高。

客向けの説明資料には Office (Excel や PowerPoint) を使うが、見出し位置が揃ってないだけで中身を読まなくなるような客ではなく、必要な仕様の話を端的かつ的確に出してくる。システムに合わせた業務改善もするので、「業務は変えないからシステム側でなんとかして」「変なシステムだけど改修はしないから運用でカバー」みたいなことは起きてない。システム開発を発注する客もこのぐらいの認識はないとね。何が欲しいのかモヤッとしたままでいていいはずないんだから。

今の会社もいいことばかりではなく、あれがない、これが不満、というものはあるんだけど、前の会社に対して「こんなにデケェ会社なのにバカばっかだな」「この会社は無駄なことをダラッダラやってるな」と思っていたのは正しかった。そして転職したらそうした問題のだいたいが解決していてとても楽になった。

前みたいなバカがいないし、自分の仕事環境は自由に作れるし、とても気楽だ。前の会社で思っていた「あれがこうなればいいのに」「これをああしたいんだけど会社の仕組み上できないなぁイライラ」みたいなことがなくなって、あんなに色々考えてたのに今じゃそうしたネガティブなことを何にも考えなくなった。

あの頃の悩みは全て「ぼくの悩み」ではなくなった。あんな世界存在していなかったのでは、とすら思うくらい、これまでストレスだった物事に出会わないので、何が不満だったかすら忘れかけているくらいだ。

先に述べたように、現職にも不満・不安はあるものの、全て悪かったかというと、今のところ「転職したことで良くなった」ことの方が多いと思っている。