「日本は島国だから」が色々と遠因になっていると思う

日本が島国だから、この問題は改善しないままになっているんじゃないかな、と思うことがいくつかある。ほとんどの問題は「日本が島国だから」に起因するような気がしている。

島国だから人的リソースを無駄にできない

日本は島国で、外から人が入ってくる機会が陸続きの国と比べて少なかったと思われる。

だからなのか、会社においても使えない人間でも一度雇ったら早々クビにはしない。使えない人間も、年功序列で上に立ち、無能なまま部下をデタラメに指導するので、部下は疲弊する。

人の流入が少なく、人的資源が少ないので、優秀な人材を集めづらく、結果的に「無能でも長時間労働させればなんとかトントンになるだろう」という見込みで長時間労働が常態化してきたのかも、と思う。

島国だから仲間内の争いを避ける

人の流入が少ないということは、その仲間内で色んなことをなんとかせざるを得ないということだ。

だから、人は平等で、誰かを虐げるようなことは止めましょう、という建前で、競争意識を芽生えさせないようにしているのかな、と感じる。

なんとなく、「優秀な人間しか行けない場所」を作らないようにする風潮が世間的には強い気がする。

実際は別にそういうことがあっていいはずだ。というか、人間はそうやってランク付けしていいと思っている。自分には能力があるから、その能力を使ってこれだけの金がもらえる所に行きたい。そういうことを表立って言いづらい感じがある、その風潮が変だと感じる。

逆に、色んな競争が始まると、その競争に負けた人は、この国の中でずっと敗者として生きなくてはならなくなる。他国と陸続きでないから、外に逃げるのも大変なのである。これを回避するためにも、なるべく敗者を作らないようにする、表立って格付けをしないようにする、そんな風潮が強いと思う。

日本人の事なかれ主義、間違っている人に注意をしない、その傾向も、「争いに負けると自分の居場所がなくなるから」ではないかと思う。

島国はその他の資源も限られているから、自分たちで何とかしようとする

よく、アメリカ人は発明が得意で、日本人は改良が得意、みたいなことを言うけど、それも日本が島国である故の特徴なのかなと思う。

日本は資源が豊富な国ではないから、今あるもので何とかすることを求められる。だから、ありものをよく観察して、より効率的に改善させるようなことは得意なのだと思う。

逆に、資源は有限で、その有限な資源の中で生活してきたから、それが世界の全てのような感覚になり、視野が狭まっているところがあるかもしれない。

だから、色んな資源を豊富に組み合わせて、何か新しいものを生み出そうとする創造力は、他国と比べて弱いかもな、と感じる。

本当は世界のどこかに、既に素晴らしい製品があるのに、それに気付かず、自分たちで劣化版をセコセコ作るってしまう。その方が、日本人の本能的な性には合っているのかもしれないが、やはり車輪の再発明は非効率で無駄が多い。

島国だから、その中の秩序を守るために異質なもの・外のものは排除しがち

そもそも「外国」という日本語が、「外の国」という、わりかし差別的な単語だと思うのだが、要するに日本はこの狭い世界でなんとかやってるから、外から変なものが入ってきて既存の秩序を崩されると国全体が困る、そういう感覚があるのではないだろうか。

だから全体的に保守的で、なるべく既存の仕組みは変えないようにしようとする。細々とした改良はまだ許すけど、全体を変えようとするのは許さない。その影響で国全体 (組織全体) が崩壊したら立て直しようがないから、ということなのだろう。

狭くて外に逃げ場がない、という感覚は、色々と視野を狭めるし保守的にもなるのかな、というのが所感。

だからどうするとかはないんですが…

だからこうしよう、というのはないのだけど、話してみた。

こういう感覚を持てると、

「しょうがねぇなぁ、ずっとこういう国でやってきたわけだし、今更変えられねえか」と諦められる部分と、

「そうは言っても今はグローバル!こうすれば上手くいくよ!」 と変化を訴えていくところと、

お互いにもう少しうまく考えられるようになるんじゃないかな、と思う。