「3年経ったら転職しよう」と思っている人は、2年経ったら転職活動した方がいい

新生活応援フェアの時期で、転職に関する記事も時たま見かけたので、最近転職した僕から一言言うとしたら、という記事を書いてみる。

僕が言いたいのはただ一つ。「3年経ったら転職しよう」と思っている人は、2年経ったところで転職活動を始めた方がいい、ということだ。

これ、理由は単純な話で、「3年経った」→「だから転職活動始めよう」という順番で動こうとすると、中々重い腰が持ち上がらなくていつの間にか4年目・5年目を迎えているという事態に陥る、というだけの話だ。だから、2年経ったところから転職活動を始めてちょうど良いという考え方だ。

そもそも「3年続ける」ことに意味はあるのか

そもそも「3年続ける」のはどうなのか、というと、ぼくは一長一短だと思う。

性に合わない仕事でも3年間続けたときのメリットとしては、

といったことだけど、デメリットもあって、

なんかが考えられる。

デメリットの1つ目に挙げた「考えが凝り固まる」というのが一番デカくて、下手すると何が嫌で転職したいと考えていたのか分からなくなってしまうのだ。だから、そういう悪習が身に付いてしまう前に逃げた方が良い。

僕は3年10ヶ月やって転職した

ぼくは新卒で入社して2年目になったあたりから、「この会社ってダメなんじゃないか」と思うようになっていた。

それは自分にスキルが付けば付くほど確信的になっていって、丸3年間経った後、4年目の冬についに転職した。

転職活動は全部で3ヶ月ぐらいだった。転職エージェントサービスを利用して、1.5ヶ月くらいの間に10社程度に書類を送り、内定は3社から貰い、今の会社に決める時もまだ2社の選考中だった。そこから辞めることを前の会社に行って、1.5ヶ月ぐらいの間隔を開けて今の会社に入った。

始めようと思ったきっかけも、実をいうと自分の中にあったものだけではなく、「周りも転職してるから」というのが大きくて、転職活動の最中もダラダラやってしまったと思う。幸いにして今の会社が良いところなので救われているが、これで失敗していたらみっともなくて目も当てられない。

ダラダラと時間がかかってしまうのはストレスが増えるだけなので、早い内から動き始めるのが良い。

1年目と2年目は少し違う

入社して1年目であれば、少しは様子を見た方がいいと思う。例えば1・2年辛抱していたら昇格して上手くやれそうなのか、その会社に未来がないのか、という情報は収集できるはずだし、周りで自分がやりたいような仕事をしている人から話を聞くこともできるだろう。1年目の間はもう少し情報収集しておこう。

2年目になると、仕事にも慣れて、ひとしきり会社が分かった頃だろう。ココから先は、多分会社に対する考え方や気持ちが変わることはないと思う。嫌いな会社だと思ったらそこまで。好きになることはない。ただし、家庭の事情や自分の中の諦観によって、それを許容して生きていけるかどうか、という変化が起こる時期だと思う。この時期に「辞めたいな、転職したいな」という思いがそれなりに強いようであれば、まず転職エージェントサービスにでも登録して、一度話をしてみると良いと思う。

2年目の間にダラダラ生きてしまうと、僕のように3年目もダラダラ行ってしまいかねない。3年目になると今の会社にいることの未来がより見えてくるので、ある種安定しているというか、悪い意味で予想どおりの生き方が出来ると思うので、そのぬるま湯に甘んじてしまいかねない。嫌だと思いながら日々生きるのは辛い。でも自分を変えようとするエネルギーもなくなっている。

4年目を迎えてから転職活動を始めるのは本当に面倒くさかった。これからキャリアをリセットするような冒険・危険を侵すのが恐怖なのだ。転職を頑張って始めても、面接嫌だな~とか本末転倒なことすら思っていた。下手するとココで面接をいくつかバックレて今の会社に居留まるような恐れもありうる。それって全然幸せじゃないと思う。

というワケでできれば早い内に転職活動を始めてみてほしい。

ぼくは4年目の後半から転職活動をするのが滅茶苦茶大変だったので、3年といわず、2年目の後半ぐらいから転職活動を始めてもいいんじゃないかと思っている。まずは転職エージェントサービスに登録する、という一歩を踏み出すのがオススメだ。若いうちはスキルや具体的な数字を伴う実績がなくとも、案外、自分が動きさえすればすぐ決まってしまうモノだ。

転職エージェントサービスの人は転職を強く薦めてくると思うが、それは彼らの仕事であり、彼らのノルマに繋がるからそう言っているだけで、素直に聞き入れられない話は無視して良い。気に食わなければ自分から頑なに応募をしなければ良いだけである。ただ、そこで話をしてみて、「あれ、俺まだやれそうだな?」など心境の変化があれば儲けもの。もう少し今の会社で頑張ってみても後々後悔することは少ないだろう。

怖がることなどない 誰もキミなんて見ちゃいない

転職すると言ったら、上司が引き止めるかもしれない。自分が居なくなったら困る仕事が出てくるかもしれない。

でもそんなの関係ない。そもそもキミがいなくたって世界なんか変わらず回ってんだ。いくらだって代わりはいるし、キミ一人の力なんてたかが知れてる。

それなのに自分を過大評価して、嫌いな会社で自分を犠牲にする必要なんかない。自分がやりたいようにやれ。

安定は失うかもしれない

転職しなければ今の会社で安定して生きていける。でも、今の会社に居続けて、それは「安定している」のか、「ゆっくりと腐敗していっている」のか、分からない。

転職することで一時は築き上げた安定を失うことになる。何もしなければ失敗はしない。でも、成功することもない。ぬるま湯に浸かり続けて取り返しがつかなくなる前に、何かした方がいいと、ぼくは思う。

とはいえノリで転職活動するような気軽さは危険

ぼくは半分くらいノリで転職活動をしてしまった感があって、結果的にうまくいったから良いものの、後悔しかねないギリギリな選択だったと思う。

あなたの選択の結果に責任は持てないので、本当に転職したいほど嫌な会社なのかをもう一度よく考えて欲しい。

あなたが「会社全体」だと思って嫌ったりしているモノって、実は「その職場固有」の話だったりしないだろうか。

要するに、「金融関係だからお堅いやり方なだけ」で、部署異動したら理想の環境があるかもしれないし、自分のところでまかり通っている労働基準法違反は、自分のところでしかまかり通っていないかもしれない。異動願いを出すだけで気が済んだなら、異動のタイミングが早まっただけだし、キャリアもリセットされない。そういう可能性も一つ考えてみて欲しい。

そうは言っても、会社自体が嫌いだったら多分もう嫌いなものは嫌いだと思うので、だったら辞めちゃった方がいい。もしちょっと失敗したって、大体何をしてもとりあえずは生きられる。変にプライドが高いと大変かもしれないけど、とりあえずメシが食えてとりあえず寝られれば、そこから先はどうとでもできる。

この時期に言うことなのか分からないし、どういう読者にどう思われるか分かんないけど、思ったことを書いてみた。

どうしても辛くて、他に頼りがなければ、僕にでも頼ってから身の振り方を考えればいいと思う。お酒は飲まないですが付き合いはしますし、コーヒーぐらいなら奢りますので、どうしようか迷っている人は、まずどれか1つ、踏み出してみてください。