映画「Brick Mansions フルスロットル」を観た

2014年の映画「Brick Mansions フルスロットル」を観た。

パルクール a.k.a. フリーランニングの創始者であるダヴィッド・ベルと、本作が遺作となったポール・ウォーカーの主演作品。「Banlieue 13 アルティメット」のハリウッド・リメイク。

個人的には、2001年に「YAMAKASI」が公開されて、その前後にテレビでヤマカシのドキュメンタリーをやってるのを見て以来、自分でも身体動かしたりしてきてフリーランニングは趣味のひとつなので、それが題材になってる映画はとりあえず見る。

ダヴィッド・ベル

2004年公開の B-13、2009年公開の「Banlieue 13 Ultimatum アルティメット 2 マッスル・ネバー・ダイ」、そして2014年公開の本作と、10年かけて同じ作品に主演。

基本ノースタント。彼のスタントに CG が使われるのはハリウッド規制として撮影が困難な爆発シーンぐらいと思われる。

B-13 から本作まで10年開いてるものの、ダヴィッド・ベルの動きは衰えてない。

ポール・ウォーカー

死の前に完成していた映画という意味で、本作が遺作となったポール。アクション頑張ってた。クルマも多少自分で運転していた模様。クルマに乗り込むとついつい GoPro で「俺が運転してます!!」を見せたくなっちゃうのも可愛い。

B-13 はシリル・ラファエリがダヴィッドよりもキレッキレの動きをノースタントでやっちゃってて、二人のキャラクターのメリハリが付きづらかったところがあるが、本作はポールとダヴィッドのキャラの違いがメリハリついて良かった。

アクション・スタント

最近の映画では珍しく、ズームアップし過ぎず各スタントをきちっと見せるカメラワーク、適切にスローを使う感じが見やすくて良かった。

アクション映画って、その動きとかスタントの派手さとかがしっかり見えた方が、苦労の跡とか含めてスゲーってなると思うんだけど、どうも「ズームしまくりで何映してんだか分かんない映像」を沢山繋ぎ合せた酔うアクション映画が多いよね。何で?

カメラがブレッブレならそりゃ「動きのある画」になるけど、それってそこに映ってる人やモノのアクション (動き) を伝える時には邪魔でしかないと思うんだけどな。

いいんだよ別に本当は見えちゃいけないジャンプ台が多少見えてても、ワイヤー使った風な跡が残っちゃってても。映画が作りモノなのは知ってるし、最近特に安全に厳しいのも分かってる。それでもそういうアクションをやろうって決めてやったなら、しっかり見せるべきじゃないかね。

本作はアングルやカメラワークがキチッとしてて、かつスタントの動きは見やすかったので高評価。ポールのアクションになると分かりづらさはどうしても出てしまったけど、この人も負けず嫌いなのか、結構体当たりでやってるっぽいのが良かった。

ストーリー

主なプロットは B-13 そのまま。ただリメイク版の方が、より映画として楽しめる娯楽アクション映画になってたと思う。

フランスの情勢を基にした B-13 と比べると、近未来のブルックリンとはいえ舞台設定が若干無理があったかもしれない。

市長をハメるへんとかも大体同じなんだけど、この辺がリュック・ベッソンお得意の子供っぽいやり返し方で、それでも映画としては分かりやすくスカッとするので好き。w

ラストの RZA はあまりにもご都合主義で萎えるけど、まーシナリオは使い回しだしラストだから別にどうでもいいか、という感じw

まとめ

ガチガチにダヴィット・ベルとシリル・ラファエリの PV になっていた B-13 よりも、痛快ハリウッドアクション娯楽映画として観られるという点で、B-13 より高得点でした。

R.I.P. ポール・ウォーカー。F&F7 も良かったやで。