自分本位に話さないようにするための「言い方」の引き出し
僕個人は、「モノの言い方」なんてものはどうでも良く、必要な情報が正確に伝わりさえすれば構わない、と思っているが、世間的には「あいつの話し方なんかムカつく」とか、「高圧的な雰囲気がする」とか、そんなことで会話ができなくなる人間の方が多いらしい。
確かに、相手を不必要に不快にする話し方をする必要はないので、だったら少しでもマシな表現方法、言い方をできた方が良いな、とは思う。だが、ギークな人はコミュニケーションスキルが乏しいからこそギークなのだ。
でも、コミュニケーションも「エンジニアのスキル」の一種で、日本語も「言語」の一つなのだから、得意な言語の一つに「日本語」と本気で書けるぐらいに、スキルを磨いてみる、というのはどうだろうか。
ということで、今回は他人との距離を見誤りがちな自己中ギークでも円滑な会話ができるようになるための記事を紹介する。
- 参考 : SE的声かけ変換表 - Qiita
僕はこの記事が大好きだ。
効果的にコミュニケーションする
悪い話し方とその理由、狙った効果を得られる適切な表現案、という形で実例が多数紹介されている。
こちらも、相手から求める情報をスムーズに引き出したりするための実例集。
仕事上の会話は、相手に何かアクションを起こして欲しいから行うワケで、相手に求めているアクションを適切に実行してもらうための言い回しの工夫が必要である。
「どうなの?」という漠然とした質問は、年々ちゃんと答えられる新人が減っている感覚。漠然としたオープン・クエスチョンに対し、相手が必要そうな情報を適切に与えるスキルがない人間が増えているのだ。
そこで、言い方を変える。「困っていますか?」はクローズド・クエスチョンだ。「はい」か「いいえ」しか求められていない質問なので、答える側も答えやすい。
- 伝えるべき6w2hの明確化
- 相手からの質問の内容には、まず回答する。
オープン・クエスチョンに答えられない、ということは、5W1H を明確にするスキルがない、ということ。だから逆に彼らが質問する時も話し方が漠然としていたりするし、「○○は存在しているの?していないの?」というクローズド・クエスチョンに「はい」とも「いいえ」とも答えず、「○○と△△があるはずなんですけど…」などと意味不明な供述をしたりする。
質問をしに行く側も、情報の発信者なのだ。受け身で生きるな。逆質問されたなら、まずは聞かれた質問にだけハッキリ答えろ。それ以外のことは二言目以降に補足として喋れ。
「誰に何のために話すのか」「話すことで、何をどうしたいのか」が明確でない人との会話はつらい。メールでもプレゼンでも、どういう場合でも同じ。その目的は忘れないようにしよう。
そのうえで、伝え方のテクニックを学ぼう。
- 伝達しやすいよう、とにかくシンプルであること
- 言葉のバリエーションを増やす
→「簡単に」という言葉を、「少ないステップで」「ワンクリックで」「この画面だけで」「シンプルに」と- アクションを明確にする
→「誰が、何を、いつまでに」
→求められる結果、効果を示す
まずは言葉をシンプルにする。「○○にすることができる」は「○○できる」と言える。遠回しな言い方をすれば丁寧になると勘違いしていたり、ビジネスっぽくなると思っていたら大間違いだ。分かりにくい言葉は要らない。伝えたいこと・伝わって欲しいことをまずストレートに書け。
それができてから、類語を仕入れてバリエーションを増やすことで、「何かさっきから同じようなことばっかり言ってない?」状態を防ぐ。
いくら大事な話でも、聞く側が聞く気をなくしてしまっては意味がない。「伝えたじゃないですか」といくら言っても仕方ない。皆仕事だから聞きはするかもしれないが、あなたの話し方に心底ウンザリしている。
だから、簡潔に、気分良く伝えるイディオム・メソッドを学ぼう。話を設計しよう。リクエストには正確に、素早くレスポンスを返そう。会話もプログラミング言語と同じだ。