なぜか「は」より「が」を多用して話す人

新人が朝会で作業内容を報告する時に、

といったように、なぜか「」ではなく「」で文章を繋ぐ癖があった。

気になったので本人に「どうして『が』って言うの?」と聞いてみたが、「無意識に話していたので分かりません」とのことだった。

お前は人様に話を聞かせるっていうのに無意識に話してるのか?」と別の怒りを覚えたが、とりあえず、話をしている時に「は」と「が」の違いが気にならない人がいるようである。

平たく言うと、通常「が」を使うのは述語が動詞文の時で、「(誰 or 何) が、(Do) する」という構成の時に使う。それ以外の名詞文や形容詞文、つまり「(誰) は教師です」「(何) は小さい」といった文章は「は」を使う。

そして、この「は」と「が」をそれぞれ逆転させると、限定の意味合いが強くなる。すなわち、

だったり、

といった具合だ。

主語の手前に、「他ではなく」といった隠れたニュアンスがあるのだ。

これを考えると、作業報告は「名詞文」に近いので、

と表現する方が自然で、

限定を表現するのは不自然なのだ。

以上が、「は」と「が」の使い分けに感じた私の違和感だ。

新人には「無意識で喋るのは止めよう。そして、特に理由がないなら『は』で作業報告しなさい」と言っておいた。

自分が使う言葉には一文字単位で注意を払いたいものだ。