いくら言っても本人が経験しないとやっぱり理解されない
後輩指導はやっぱり難しい。
自分がつまづいたことに同じだけの時間をかけてほしくないな、と思って手厚くフォローしてみたりしても、それに甘えて受け身な人材にしかならない。
だったら逆に、インプットを多く詰め込んでいっぱい調べさせて考えさせる方が自立するのかな、と思いきや、ただパニックを起こして何も出来ずに終わるヤツばかり。
自分より4・5歳若い人となると、小中学校でのモノの教わり方から自分の時とは違うだろうから、「自分が1・2年目の時だってこんな酷くなかっただろ…」って思うような人間も続々出てくる。残念ながらこれからは彼らのような人間ばかりになっていくし、もしかするとそういう人たちに合わせて世の中の仕組みが変わっていくのかも、とは思う。
とはいえ、「自分が書いた文章は読み返して間違いがないようにしておかないといけないよー」なんてレベルの話は、適切なビジネスコミュニケーションとか自己発信に関わる話だから、今後も重要なスキルになってくるだろう。
基礎の基礎が出来ていない時は特に口酸っぱく注意するのだが、なんだかどうも反応が悪い。分かってないのにハイハイ言ってるだけというか。どれだけ順を追って問題点と将来的なリスクを説明してもフワッフワしている。口頭での注意だけでなく、文書化してルール化しても徹底できず、「ルールを見忘れてました」が続く。
こんなことも出来ないままでは、いつか酷い目に遭うことになるだろうが、どうも実際に酷い目に遭って、自分の内面から本気で焦るような経験をしないと、こういう人は変わらないんだろうな、と思うようになってきた。
言っても無駄なんだ、と思ってからは、言っても治らない奴を気にしなくなってきた。
客に無神経なメールを送って、名指しで怒られればいい。曖昧な思い込みや不注意で本番障害を起こして、会社の評価や売上に損害を与えてこっぴどく叱られればいい。それでソイツが本気で改心できればそこからは治っていくだろうし、それでも分からない奴は切られるだけだ。
もちろん、きちんと想像できる人もいて、そういう人は予め注意点を伝えるだけで先回りして行動を変えられる。だが、ダメな奴はてんでダメで、ヒヤリ・ハットぐらいの「危ないところだけど何とかなった (周りに何とかしてもらった)」という経験では不十分なことが多い。本当に重大なインシデントを起こして、「さすがにもう庇えないわ」と周りに見放されるような経験をするまでは、何も改善しないだろう。
その人がどのぐらいの「酷い目」「ヤバい経験」で焦るかは人それぞれで分からないが、なるべく周りへの悪影響・実害が少ない事例で本人が気付けるに越したことはない。
こっちも親じゃないのでいつまでも面倒見られん。早く何を注意されているのか気付ける人間になってもらいたい。