「技術」と「能力」と「技能」の違い

技術

  1. 科学の原理を(産業や医療・事務などの活動に)役立てて、ものを生産したり組織したりするしかた・わざ。
  2. 「技能」「技巧」「技芸」よりは社会的な見方で使う。個人的能力についても使うが、その場合にも客観的にまとまったものと見て言う。technology に相当。
  3. 物事を巧みに(能率的に)行うわざ。
  1. 物事を取り扱ったり処理したりする際の方法や手段。また、それを行うわざ。
  2. 科学の研究成果を生かして人間生活に役立たせる方法。

技術」は、物事を上手く処理するための手段・方法のこと。Technology (テクノロジー) とか Technique (テクニック) とかが英語。

能力

  1. 物事をしとげることのできる力。
  2. 法律上、一定の事柄について必要とされ、または適当とされる資格。

動作や作業などの身体的ならびに精神的行為を行うのに必要な力をさす。
能力は行われる動作,作業などの複雑さ,あるいは動作,作業などを行う速さ,正確さなどで測定される。
また能力は一般能力と特殊能力に分けられる。
動作,作業などの行為すべてに共通する能力は一般能力といわれ,知能はその一例である。
行為を行うにあたりいくつかの別個の能力を考える場合は特殊能力といわれる。

能力」は、物事を成し遂げる力。英語だと Ability や Power、Capacity あたり。実行力 (ただ始めるだけ) というよりは、遂行力 (完成まで持っていく) というイメージか。

「技術」はないけどゴリ押しでやり遂げる人は「技術は持っていないが能力がある」といえる。

技能

物を作る仕事などに関し、それを巧みに(見事に)してのけることができる腕前。

あることを行うための技術的な能力。うでまえ。

物事を行う腕前。技量。

技能」は、何かを上手くやってのける能力のこと。「上手くやる」というのは「技術を使いこなす」ということだ。英語だと Skill が相当する。

「技術」を利用して、上手く物事を成し遂げられる「能力」を持つ人が、「『技能』が優れている人」 ということになるだろうか。前述の「技術はないけどゴリ押しでやる能力がある人」は、「技能が低い」といえる。

総合して自分なりの解釈

技術 (= 知識量) × 能力 (遂行力) = 技能 (スキル)

だと思った。

技術力が低い (= 知識量が伴っていない) 人は、まずは手法や方法論に惑わされず、とにかくやる。莫大な時間と労力に対し、少量で低品質な成果物しか生まれない状況が続くと思うので、その間に技術を勉強する。判断材料を持たない人間が頭を使ったところで無駄・効果はないので、まずは見聞きしたものを片っ端から試してみる。試してみて、ナレッジを蓄積して、複数のものの比較から物事の良し悪しを推し量れるようになったら、目的に合わせて、そこで選定した技術を活用していく。十分に活用できて、効果的に成果を上げられるようになったら、それがあなたのスキル (= 技能) になる。