「間違っていないことの確認」を怠る人

後輩「合ってるはずのパスワードをコピペして入れてるんですが、何度やっても通らないんです」

僕「一度通らなかったら同じこと繰り返しても意味ないから、まずパスワードが正しいことを確認しようか」

後輩「いや、パスワードは合ってるはずなんです、このメールに書いてある初期パスワードをコピペしてるんで」

僕「なるほど、じゃあ、これが初期パスワードなら、違うパスワードを取り違えている可能性は、一旦ナシとみなそう。これから色々試してもダメだったら、この初期パスワードが合ってない線が濃厚だからね」

後輩「はい」

僕「それじゃあ、コピペした文字列が合ってるか確認しようか。メールからコピーした時に、行末のスペースや改行までコピーしてないか確認しよう」

後輩「いや、そんなはずないですよ」

僕「推測はいいから、実際に試して観測してみようか。そのコピーしてる文字をメモ帳に貼り付けてみて」

後輩「はい、貼り付けました」

僕「ほら、貼り付けたら何か改行が出てきたよ、やっぱ余計な文字までコピーして入力してたんじゃない?このメモ帳から改行を除いてそれを再度コピーして貼り付けてごらん」

後輩「はい……あ、通りました。えー、スペース混じってたんですか?そんなはずないんですけどねぇ…。自分はそんなつもりなかったんで……」

僕「人間側がどういうつもりだろうとなかろうと、事実はそうだったんだよ。いくら推測で正当性を主張しても、解決には繋がらないから、自分が間違ってないことを証拠付きで確認する習慣を付けような」

後輩「はぁ……」


最近、こういう「自分が正しいと思っているから正しいはずだ」と思い込める人が多い気がする。「僕がやったことの中の何が間違ってるんですかねぇ…?」という目線ではなく、「僕がやったことは正しいはずなのに、なんで上手くいかないんですか?」と言ってくる。

実際調べてみると、

そういう初歩的な確認を怠ったことによる、しょうもないミスばかりなのだ。「はず」も「つもり」も、トラブル解決には無意味な言葉だから、検証して観測しよう。

こういう人がやらかしている特徴はいくつか挙げられるので、自分が以下に当てはまっていないか確認しよう。

しょうもないミスでつまづかない人は、何かトラブルがあった時にこうしたポイントを瞬時にチェックしていて、「あっ、電源入ってなかったわ」とすぐに復旧したり、「他に原因が見当たらないから、ココで追加したコードがまずいのかも?」と当たりを付けたりできるのだ。

デキる人は最初から一つもミスしないのではなく、「この辺はよくミスしがちなところ」と認識していて、すぐに繰り返しチェックする癖が付いている、ということなのだ。


それから、問題を素早く解決するためのアドバイスとして、以下が挙げられる。


間違っていないことは何度確認したって良い。初歩的すぎる足元こそよく見ていないものだから、自分に「確信」があることであっても、何度でも見返しておこう。