ミニマリストを目指して断捨離して分かった、整理整頓・収納のテク
最近「ミニマリズム」というドキュメンタリー映画を見てからというもの、ミニマリストとか断捨離とか収納テクとかに興味が湧いている。小さい頃から TBS の朝の番組「はなまる」の収納特集とかを喜んで見ていたタイプだったので、整理整頓は興味があるし、きちんとしていることは好きなのだが、どうも部屋が雑然としている感覚が拭えないでいた。
そこで、書店で「無印良品を使った収納テク」とか「ミニマリストの整理術」とかその手の類の本を読み漁り、部屋をちょっと片付けてみた。今回は、部屋のどこをどのように片付けたのか、と、そこで気付いた整頓・収納に関する自分なりのコツを紹介しようと思う。
せっかく片付けたのに面倒臭がって写真なし。w
目次
PC デスクとしているメタルラックを片付けた
元妻と同居を始めてちょうど1年。現在生活している部屋の中で、僕のメインの活動スペースは、メタルラックで構築した PC デスクだ。メタルラックの台そのままだと机として使いづらいので、各段に透明なデスクマットを敷いている。
ココにデスクトップ PC「ガレリア XG」を据えて作業している。
その他に、楽譜や技術書など書籍、ノート PC、持っているだけの CD、Nintendo 3DS、制汗スプレーなどコスメ商品の類、文房具、カメラなどなど、僕の生活必需品から趣味のモノまで、ほぼ全てこのメタルラックに置いている。最上段はノート PC の空箱などの物置き。押入れに仕舞いたいものの、湿気ったりカビたりするのは嫌なので、メタルラックの最上段に積んでいる。
こんなメタルラックなので、モノが多く、毎日メタルラックを見るたびに「なんかこう、雑然としているなぁ…」という、0.01ミリくらいのストレスを感じて過ごしていた。
そこで一念発起して断捨離開始。
- 要らないモノを捨てる
- 使用頻度が少ないモノを隠す
- 使用頻度が高いモノを分類して配置する
という観点で作業することにした。
要らないモノを捨てる
まずは使わなくなったモノを捨てて、モノ自体を減らすことにした。
- 書籍・CD はブックオフに持ち込み。
- 不要な機材はダンボールに入れての発送が面倒なので、メルカリやジモティーを駆使して手渡しで取引。
- それでも上手く売れないモノは、値段が付かない価値のないモノと判断して、断腸の思いで捨てる。
- 用途が分からない六角レンチなど、使い道が分からないモノは容赦なく捨てる。
- 故障していなくて機能的には使えそうでも、使う機会がないモノは容赦なく捨てる。古い Web カメラとかを捨てた。
- ボールペンなど、いくつかあるけど1つあれば事足りるモノは1つだけ残して後は捨てる。
- モノとして残しておかなくても良い「思い出の品」は、写真に撮ってデジタル化して捨てる。
せっかくお金を出して買ったモノだし、値段が付かず0円で手放す「捨てる」という行為は辛いものがあるが、結局持ち続けていても使わないのであれば、要らないのだ。売るために所有しておくコストもかかるので、それだったら10円でも5円でも値段が付くうちに売ってしまい、値段が付かないモノは泣く泣くゴミ箱に捨てる。「いつか売れるかもしれない」なんてことは、きっとない。
普段の僕は心配性で、ついつい「予備」がほしい、同じモノのスペアを持っておきたい、という気持ちが強いのだが、幸いこの時のメンタル的には「捨てるモード」になっていたので、捨てようか迷う時間は少なかった。
置くモノが減ったので、まずはそれだけでもスッキリ。
使用頻度が少ないモノを隠す
次に、メタルラック、PC デスクという空間の役割を考えてみた。いつも生活するスペースであり、そこに置いてあるモノは、日々使うモノに限りたい。逆に、毎日使うワケでなければ、メタルラックに置いておく必要はないのだ。
この考えに基づいて、使用頻度が低いモノをメタルラックから追い出し、押入れに仕舞うことにした。
実は押入れには既に、引っ越しの時に持ってきた「使用頻度の低いモノたち」が詰まったダンボールが1箱あった。まずはこの中身を精査してダンボールを一旦空にした。ダンボールにはどうでもいいカタログとか、動かなくなった iPod 5.5G (Classic より前のヤツ!) とかが入っているだけで、使えるモノでもないし、頻繁に開いて感慨にふけるワケでもない代物ばかりだったので、思い切って全部捨てた。
そして、この1箱のダンボールに入るだけのモノを「使用頻度が低いけど取っておきたいモノ」として持っておけるルールにした。無事、メタルラックから追い出したモノをダンボール1箱に収めることができた。
あと、「捨てられない思い出の品」というモノがいくつかあった。これまではメタルラックの1段に雑多に置いていたのだが、今回は空の靴箱を「思い出 Box」と名付けてそれらを仕舞い、ダンボールとともに押入れに置いておくことにした。
いくら捨てられないとしても、このダンボールと「思い出 Box (靴箱)」に入り切らないモノは、整理してやりくりする、というワケだ。
実際、メタルラックから姿を消すと、持っていないも同然で、確かに買った当時は大切だったり、思い出の品も軽視しているワケではないんだけど、日々必要なワケではないんだよなぁ、ということに改めて気付いた。このまま1年くらい、ダンボールや思い出 Box を開くことなく過ごせてしまったら、その時はいさぎよく全部捨てるとしよう。
使用頻度が高いモノを分類して配置する
さて、こうしてメタルラックの上は、不要なモノは捨てることで姿を消し、使用頻度が低いモノは押入れに隠れたので、使用頻度が高く必要なモノだけが残ることになった。PC 類は毎日触るし、カメラも大事。コスメ商品と、読んでいる最中の本、それから電気料金の明細など生活上のログをまとめているファイルなどなど、だ。
これらはこれまで、メタルラックの1段の高さに合わせて、「小さいモノは高さが低い段」「大きいモノは高さがある段」という感じで分けて置いていたのだが、これだと似たような用途の品物が、別々の場所に点在することになり、分かりづらい。
そこで、似たモノを一箇所にまとめて配置することを意識して、置き場所を変えて、収納ケースや収納トレイを用意した。収納ケースについては後で詳しく話すが、コレによって仕切りができ、ジャンルごとのモノの置き場が明確にできた。見た目も収納ケースによってスッキリするので、かなり落ち着いて見えるようになった。
以上の作業で、自分の生活のメインスペースとなるメタルラックを、これまでよりかなり整頓することができた。
食器棚や洗面台周りも整頓した
整理整頓欲がノッて来たので、自分のメタルラックだけでなく、食器棚や洗面台なども整頓してみた。
食器棚は特に不要なモノがなく、捨てるモノはなかったのだが、なぜかアイロンが仕舞われていたり、棚の高さがなくて寝かせるようにボトルが置いてあったりと、見栄えが悪かった。幸い、1段の高さを変えられる棚だったので、背の高いモノを置ける段を作り、配置を工夫した。アイロンなど、食器棚にあるべきでないモノたちは、それぞれ別の適切な場所に置くことにした。
コレだけで、モノを取り出す時のアクセス性がよくなり、収納量も増やせるようになった。これまでなら仕舞うのを面倒臭がって台所に出しっぱなしにしていたモノも、棚の仕舞い方を工夫して空間を作り、そのモノを置く「定位置」を決めてあげるだけで、仕舞う癖ができた。
洗面台周りも同様。捨てるモノはなかったが、これまで何の考えもなしに置いていた「モノ」と「場所」の関係が適切かどうか見直し、適切な配置を考えて直したところ、整頓された感のある洗面台になった。
断捨離・整頓してみて気付いた「コツ」
かくして、メタルラックや生活スペースを綺麗にできたワケだが、やってみて気付いた「断捨離の考え方」「収納のコツ」がある。
1年間使わなかったモノは捨てられる
最初にモノを捨てる時に実感したのは、ココ1年間で使わなかったモノは、無くても生きられるということ。開かなかった CD、読み終えた本を始め、この直近1年間で1度も触らなかったモノは、家になくて良い。お金を出して買ったのに、無料で手放すのは惜しい気もするが、だからといって家に溜め込んでおく必要もない。
例えば彫刻刀だとかラッカースプレーだとか、動作するけど全然使っていないモノもあったりして、それらは取っておいたら使う機会があるのでは?なんて思ったりするけど、少なくともココ1年では使う機会が訪れなかったのだ。きっと必要にならないだろう。捨てられない言い訳として「使う機会があるかも…」とは言わず、もし今後必要になったら、その時に買い直せば良い、そう思うようにしよう。
使用頻度に応じて置き場を変える
思い出の品とか、使用頻度は少ないけど大切にしているモノ、もしくは限定品とかで二度と入手できなくて手放すのがどうしても惜しいモノなんかは、普段の生活スペースで目に入る場所には置かず、押入れに仕舞うことにした。メタルラックにはほぼ毎日必要に迫られて触れるモノだけを置くことにしたのだ。
使用頻度が低いモノへのアクセス性は、多少悪くなっても問題ない。押入れに仕舞われて、ちょっと取り出すのが手間になっても、些細な時間差だ。その代わり、使用頻度が高いモノを置いているメタルラックの上は整頓され、必要なモノがより素早く取り出せるようになった。
収納ケースは超大事!
メタルラックの上を整理する際、一番実感したのがコレ。収納ケースや収納トレイは、メチャクチャ重要ということ。
これまで、メタルラックの棚の上に、全てのモノを雑多に重ねて置いていて、「収納ケースなんて買っても、ただのケースが最初から場所を取ることになって邪魔なだけだろう」なんて思っていたが、そうではなかった。
収納ケースによって「仕切り」が生まれ、そのモノを置くべきスペース・位置が決まる。似たモノたちは一つのケースに仕舞うことでジャンル分けもでき、アクセス性も良くなる。モノを直接雑多に積み上げている時より、ケースによる仕切りで高さを利用できるようになり、実は収納量も増やせているのでは?と思う。
さらに、メタルラック全体を見た時に、収納ケースを使っていないこれまでは、あらゆるモノが直接目に入っていたので「うるさい」印象があったのだが、収納ケースに隠すことで、パッと見で目に入る色の数、モノの数が少なくなり、スッキリして見えるようになったのだ。
書店で読み漁ったインテリア本などを見ても、収納ケースはとても重要なようで、「ミニマリスト、親の家を片づける」という書籍の巻頭によくまとまっていたのだが、「全てのモノを必ず収納ケース・トレイに入れる」ルールまで突き詰めてしまって良いようだ。確かに収納ケースを使った方がスッキリとした印象を与えて良い感じだ。
収納ケースを買う値段も馬鹿にならないので、ついつい「断捨離でモノを減らそう、ミニマリズムだーと言いながら、こんなケースばっかり買って良いものか?」と思ってしまうが、それでも買うべきだ。別に無印良品でなくても、セリアとか百均を駆使しても良いと思う。ただ、無印良品はやはり商品の統一感があり、サイズのバリエーションもあって使い勝手が良い。
部屋をモノトーンにする
収納ケースを多用するようになって気付いたが、収納ケースを使わないでいたこれまでは、あらゆるモノの「色」がそのまま目に入ってきていて、メタルラックが全体が「カラフル」だったのだ。黒いカメラ、赤いバインダー、黄色いボトル、青い制汗スプレー、といった具合に。
しかしこれらを収納ケースに仕舞い、表面的には「白い収納ケース」しか見えないようにすると、メタルラックがスッキリして見えるようになった。見た目の色数を減らすのは、スッキリ感を与えるコツといえるだろう。
ただ、部屋全体がピンク一色とか、水色一色とかだとうるさく感じるので、家具や収納用品はモノトーンに統一すると良いかと思う。白や灰色なら、壁の色とも合わせやすい。
白黒でなければ、茶色い木目調に合わせるぐらいだろうか。それ以上色を増やしたい場合は、落ち着いた印象を与える「ネイビー (紺色)」とか、白に近い水色あたりが無難だと思う。
ココまで書いてきて気付いたかもしれないが、
- モノトーン (白黒灰) → 木目 (茶色) → ネイビー・水色
というカラーリングは、無印良品のよくあるカラーバリエーションと一致する。やはり、色が主張せず、他のモノと合わせやすい色ということなのだろう。組み合わせた時の無難さを考えると、多少高くついても、無印良品で統一することは一定のメリットがあると思う。
心もスッキリした
これまでどことなく雑然とした部屋に、毎日微量なストレスを感じていたのが、断捨離して整理整頓することで、日々部屋を眺めては「よし、今日も片付いている!綺麗な家だ!」という0.01ミリくらいの喜びと満足感を得られている。これまで毎日ちょっとずつ身を削られていたんだなぁ、という驚きと、こんなちょっとした整頓で毎日ちょっとずつ安らぎが得られるものなんだなぁ、という発見がある。
今回は自分のスペースと、元妻との共同スペースを整理したワケだが、できれば元妻のパーソナルスペースも、少し整理したいと思っている。自分はメタルラックを中心にモノを配置できているが、元妻はデスクがなく、食卓にしているテーブルに化粧品が積まれていたりとモノが散乱している。他人に何かを強制することは避けたいが、必要なだけのモノを丁寧に扱っていくことでかなり気持ちが身軽になる、この感覚を元妻にも体感してもらえたらなぁ、とは思うので、やんわりと断捨離を布教していきたいと思う。