MacOS に VirtualBox + Vagrant を使って CentOS + GNOME GUI デスクトップ環境を構築する
以前、Windows 上に VirtualBox + Vagrant で CentOS 環境を構築する手順を紹介した。
今回、VirtualBox + Vagrant を使用する点はそのままに、ホストに MacOS High Sierra を使用し、ゲストの CentOS に GNOME デスクトップ環境を用意してみる。
目次
VirtualBox と Vagrant のインストール
Windows 同様、それぞれをインストールしておく。
Vagrantfile を用意する
以下のサイトで紹介されている Vagrantfile
を適当なディレクトリに保存する。
# -*- mode: ruby -*-
# vi: set ft=ruby :
Vagrant.configure("2") do |config|
config.vm.box = "bento/centos-7.3"
config.vm.provider "virtualbox" do |vb|
vb.gui = true
vb.memory = "1024"
end
config.vm.provision "shell", inline: <<-SHELL
sudo yum -y groupinstall "GNOME Desktop"
sudo yum -y epel-release
sudo systemctl set-default graphical.target
systemctl get-default
sudo shutdown -r now
SHELL
end
この Vagrantfile
があるディレクトリで vagrant up
コマンドを叩くと、しばらくダウンロードやインストール作業が行われるので待つ。
作業が完了すると、GNOME デスクトップ環境が立ち上がる。なんとコレだけ!! GNOME 上でシャットダウンすれば、vagrant halt
相当の終了処理が行われる。
vb.gui = true
で VirtualBox で GUI が使えるようにしています。このフラグを設定しておかないと vagrant はヘッドレスモードで VM を起動しますので、 VitualBox の GUI で操作ができません。
とのこと。
メモリ不足を解消する
コレで GNOME 環境自体はできたのだが、どうもメモリが足りず、動作がもっさりする。
ということで、先程の Vagrantfile
を開き、vb.memory = "1024"
の行の数値を変更する。"2048"
で 2GB、"4096"
で 4GB のメモリを仮想環境に割り当てる。この辺は環境に合わせてお好みで。
解像度をリサイズできるようにする
環境構築直後の GNOME 環境は、1024x768px とかで、解像度が小さい。そこで、VirtualBox Guest Additions をインストールして、解像度を変えられるようにする。
設定のため、Vagrant から立ち上げた GNOME 環境は一旦閉じて、VirtualBox から対象の仮想環境を開いてみる。
VirtualBox メニューの Devices → 「Insert Guest Additions CD Imag...」を選択する。もしココでこの項目が選択できない場合は、ホストマシンに物理的な CD-ROM ドライブがないのが原因と思われる。環境設定より仮想 CD-ROM ドライブを追加しておくと選べるようになる。
次に、GNOME 上でターミナルを開き、以下のコマンドを打って Guest Additions をインストールする。
$ mkdir /mnt/cdrom
$ mount /dev/cdrom /mnt/cdrom/
$ bash /mnt/cdrom/VBoxLinuxAdditions.run
インストールが完了したら
$ umount /media/cdrom
でアンマウントし、ゲスト OS をシャットダウンする。ココまでできたら Guest Additions の仮想 CD-ROM ドライブは取り外して良い。
vagrant up
で再起動すると、ウィンドウサイズに合わせてゲスト OS の解像度が変更されるようになった。
- 参考 : 6.4. VirtualBox Guest Additions のインストール
- 参考 : VirtualBoxの使い方 - Guest Additions のインストール - PC設定のカルマ
- 参考 : VirtualBoxのディスプレイ解像度を自動的にリサイズする | bacchi.me
Chrome ブラウザをインストールする
GNOME 上で Application Installer アプリを開き、Chromium をインストールしようとすると、以下のエラーが出てしまった。
Detailed errors from the package manager follow:
installing not available
調べてみると、Chrome ブラウザは別で存在し、Yum リポジトリを追加してやれば良いようだ。以下の記事に従って操作してみる。
- 参考 : CentOS7にChromeをインストール
- 参考 : CentOS7にChromeをインストール
# リポジトリファイルを作る
$ sudo vi /etc/yum.repos.d/google.chrome.repo
# 中身は以下のようにする
[google-chrome]
name=google-chrome
baseurl=http://dl.google.com/linux/chrome/rpm/stable/$basearch
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=https://dl-ssl.google.com/linux/linux_signing_key.pub
# 情報を反映する
$ sudo yum update
# Chrome をインストールする
$ sudo yum install google-chrome-stable
コレで OK。
既存の Yum リポジトリの設定ファイルを見てみると、ほとんどが enabled=0
で無効になっていたので、Yum 設定ファイルを変更するコマンド yum-config-manager
で全リポジトリを有効にしてみようと思う。
$ sudo yum-config-manager --enable \*
$ sudo yum update
update
に滅茶苦茶時間がかかるようになってしまった。多分ホントはこういうことしないんだと思う。w 今回は Yum のお勉強ということで紹介まで。
以上。コレで LPIC 学習用の環境は立ち上げられたが、LPIC (LPI 日本支部) と LinuC (LPI-Japan) が分断しちゃってどうなる感…。