「言い方を配慮して気持ち良い組織にしようよ」派と『言い方なんか気にせずハッキリ言うべきだよ』派の脳内議論
「あなたは普段の話し方がキツすぎる。事実をハッキリと伝え過ぎていて、聞く側が傷付きかねない。正しいことを言っているかもしれないけど、場の雰囲気も悪くなるから、もっと優しくやんわりと言うべきだよ」
『ハッキリしねえ喋り方は仕事においては害悪でしかねえだろ。正しいことは正しい、やるべきことはやるべきなんだから、ハッキリ伝えなきゃ』
「そうはいっても、チーム・グループで協力して仕事をするんだから、仲良く、波風立てないに越したことはないよね」
『仕事上の付き合いで仲良くなんかする必要ねえ。感情で仕事してるワケじゃなくて、成果が全てなんだから。傷付くかどうかは本人の捉え方次第だから配慮する必要ない、自分の感情ぐらい自分で面倒見ろや』
「でも、相手がすんなり従う気になれる言い方を選んだ方が、仕事はスムーズに進むかもしれないでしょ?あえて敵を作るような真似しなくてもいいのでは」
『言い方程度で、気分のノリで、アウトプットに差が出るっていうなら、そいつ働く資格ねえべや、足切りの判断材料にすりゃいい。感情で仕事するヤツ要らねえわ。』
「しかし現実問題、そんなホイホイ人材は入れ替えられないし、今いる人達でなんとかしないといけないとなったら、優しく説得した方が気持ちが良いと思うなぁ」
『お前はさっきからグダグダ言ってっけど、結局のところ ”お前の話し方が気に入らないから私好みに変えろ“ って言いたいんだろ?ハッキリ言えよ、ハッキリ言わねえから話が進まねえんだろ。俺は自分の気持ちも他人の気持ちも全部どうでもいいから、とにかく仕事を先に進めたいんだよ、ハッキリしないヤツは仕事を先に進める気がないように見えて嫌いなんだよ』
「いや、そりゃ、受け手の問題がないこともないし、全ての人が傷つかないような話し方も困難ではあるけど、でもわざわざ場の空気を悪くする必要ないでしょ」
『だからどう感じるかは受け手次第だろ?悪い空気は俺から発してるんじゃなくて、受け手が ”自分は傷ついた” という反応を表明してるから起こるんだろ? ”自分の溜飲が下がるように謝れ” とか ”誰か機嫌取ってくれ” って甘えてんだろ?そういう感情を仕事に持ち込む奴とは話もしたくないんだわ、ずっと空気が悪いと思ってりゃいいだろ、俺は仕事に戻る』
仕事上においては、指示は的確に出して欲しいし、現場の問題はハッキリと伝えて欲しい。そうやって情報共有しないと、お互いが何を求めていて、何が不足しているのか、正しく認識できないからだ。正しく認識できないと、次の対応・行動を定められないし、間違った認識だと余計な対策を取ってしまうかもしれない。
やんわり話す人は、人から極端には嫌われないかもしれないが、その話し方のせいで仕事がハッキリしなくなるので、小さなイライラが募る。
ハッキリ言ってくる人は、他人から好かれることはまずないが、間違いは即座に指摘されるし、直しきるまでガミガミうるさいからさっさと仕事することになるから、仕事は進む。
進んで嫌われたいとは思わないものの、好かれたいとか、「家族のようなチーム」なんてこれっぽちも作りたくないので、僕は後者の気質が強いのだが、「あえて波風立てなくても…」という気分も、分かる。認識はしている。
うまい中庸にはなれんものか。