TDS のショー撮影用に軽量なカメラ機材を考えた

2015年・2016年と東京ディズニーシーの年間パスポートを持っていて、いつの間にやら TDS のショーパレ撮影勢に仲間入りしている。

とはいっても「ガチ勢」には程遠く、カメラは APS-C 機の Nikon D5600 だし、レンズはダブルズームレンズキットの AF-P DX 18-55mm と AF-P DX 70-300mm の2本 (他にも便利ズームを持っていたりしたが全て手放した)。地蔵も嫌いだし、ショーを見るのは楽しいけど、ディズニーオタクではないと思う (それでも5・6時間地蔵してるのは嫁さんが見たがっているから)。

そんな温度感の人間なので、カメラは好きなものの、Nikon D5600 + キットレンズ2本を持ち運ぶだけで、もう億劫なのだ。体力もないし、性能や画質を多少は犠牲にしてでも、軽いモノにしたいなと思うようになってきた。ショーの写真も結局撮ったあとロクに見返さないんだから画質やフォーカス速度なんて程々で良いし、ショー以外の日常でもカメラを使いたいから持ち運びが楽な軽さのモノを選びたい。

とはいえ、コンデジに戻るまでは画質を諦めきれないので、一眼クオリティで軽さを求めていくと、ミラーレス一眼しかないかな、と思い、今回は TDS のショー撮影にも対応できる、軽量なミラーレス一眼 + レンズの構成を考えた。

目次

求めるスペック

僕が求めるスペックは以下のとおり。

便利ズームとか言い出している時点で、カメラへの拘りが特段ない人間だということはお分かりいただけたと思う。こっちはそういう熱量ではカメラを触っていないのだ。カメラやレンズに一家言持っているような人はこっちも嫌いなのでどうぞブラウザを閉じてください。

とにかくカタログスペックから重量をかき集める

そんなワケで、価格.com などから主要なミラーレス一眼とそれに対応する便利ズームレンズ群のカタログスペックをかき集めた。全機種を網羅するのではなく、現実的に購入可能な価格帯で、「いくら軽いとはいえこの低スペックは…」と思うようなモノは独断で除外した。

カメラ本体を比較する

まずはカメラ本体を比較する。イメージセンサーのサイズや動画性能、タッチパネルの有無などは本体のスペックとなるので、ここで振るいにかけみる。

No 製品名 マウント センサー 動画 ファインダー タッチパネル 重量 価格
1 Nikon D5600 Nikon F APS-C 415g 62,000円
2 Sony α5100 αE APS-C × 224g 45,358円
3 Sony α6000 αE APS-C × 285g 46,876円
4 Sony α6300 αE APS-C × 361g 66,993円
5 Sony α6500 αE APS-C 410g 97,799円
6 Panasonic Lumix DC-GF9 m4/3 4/3 × 239g 48,998円
7 Panasonic Lumix DC-GF10/GF90 m4/3 4/3 × 240g 64,538円
8 Panasonic Lumix DMC-GX7MK2 m4/3 4/3 383g 48,800円
9 Panasonic Lumix DMC-GX7MK3 m4/3 4/3 407g 79,800円
10 Olympus PEN E-PL9 m4/3 4/3 × 332g 52,905円
11 Olympus OM-D E-M10 m4/3 4/3 × 350g 31,800円
12 Olympus OM-D E-M10 Mark II m4/3 4/3 351g 45,800円
13 Olympus OM-D E-M10 Mark III m4/3 4/3 362g 56,766円
14 Olympus OM-D E-M5 Mark II m4/3 4/3 417g 69,165円
15 Canon EOS M100 EF-M APS-C × 266g 39,900円
16 Canon EOS M6 EF-M APS-C × 343g 36,800円
17 Fujifilm X-E3 X APS-C 287g 74,810円

各列の意味は以下のとおり。

No.1 の Nikon D5600 が基準。本体重量は 415g なので、コレより軽いモノでないと意味がない。

最初に目に付いたのは Sony の α シリーズだったのだが、α5100 は EVF がなくタッチパネル。α6000・α6300 は EVF があるがタッチパネルなし。EVF もタッチパネルも備えている α6500 になると、重量 410g で D5600 と大差ない。価格も本体だけで10万コース。軽くはならないし高いしで、機能的には良いのだが、ちょっとイマイチ。

次に見たのは Panasonic Lumix。EVF がないものの、240g 前後で安価な DC-GF シリーズはアリかもしれない。DMC-GX7 も、MK2 なら 383g でイイカンジか。

続いては Olympus。PEN E-PL9 は EVF がないが安定している。TDS での利用者も見かけるし、前機種の E-PL8 なども人気だ。OM-D E-M10 は初代は 1080p・30fps までしか動画撮影できなので、上の表では「動画」を「×」としている。MKII から 1080p・60fps 撮影が可能になり、重さも 1g 増えただけ。MKIII から一つ前の世代になるが狙いどころか。E-M5 は D5600 を超える重さなのでダメだ。

ちなみに Lumix と Olympus は同じマイクロフォーサーズマウントなので、レンズの幅が広がることも期待できる。

お次は Canon。EOS M100 も人気機種で、266g と軽量だが、EVF がない。懸念はそこだけ。M6 も内蔵ファインダーはないのだが、Canon は全体的に安価で良い。

最後に Fujifilm の X-E3 も見てみたが、値段が高いし、独自マウントによってレンズの幅がないので、まず候補にならないかなと思った。店頭で実物を見た時は結構気に入ったのだが…。

今回調べた中で、重量の軽い機種トップ5を並べてみると、

  1. Sony α5100 (224g)
  2. Panasonic Lumix DC-GF9 (239g)
  3. Panasonic Lumix DC-GF10/GF90 (240g)
  4. Canon EOS M100 (266g)
  5. Sony α6000 (285g)

という感じ。

一方、価格帯でトップ5を並べてみると

  1. Olympus OM-D E-M10 (31,800円・ただし 1080p・30fps 撮影まで)
  2. Canon EOS M6 (36,800円)
  3. Canon EOS M100 (39,900円)
  4. Sony α5100 (45,358円)
  5. Olympus OM-D E-M10 Mark II (45,800円)

となった。

重量と価格で高いパフォーマンスを発揮しているのは、「Sony α5100」と「Canon EOS M100」の2機種であることが分かる。いずれも内蔵ファインダーがない機種である。

各マウントに合う高倍率ズームを比較する

次にレンズ比較。今回探したのは、D5600 のダブルズームレンズキット「18-55mm」と「70-300mm」のテレ・ワイドを網羅する 18-300mm 程度、つまり 35mm 換算で 27-450mm 程度の画角を手に入れられるレンズを対象とした。TDS のショーを撮るとなると、200mm (35mm 換算で 300mm) は足りないので、できれば 300mm (450mm) は欲しいところ。それ以上は高倍率ズームでは手に入らないだろうから多くは求めない。

上述の「Nikon F」「Sony αE」「マイクロフォーサーズ」「Canon EF-M」「Fujifilm X」マウントの中で探している。

No 製品名 マウント 倍率 35mm 換算 最短撮影距離 重量 価格
1 Nikon AF-P DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR Nikon F 18-55mm 27-82.5mm 25cm 205g 27,560円
2 Nikon AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR Nikon F 70-300mm 105-450mm 110cm 415g 37,580円
3 Nikon AF-S DX NIKKOR 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR Nikon F 18-140mm 27-210mm 45cm 490g 57,390円
4 Nikon AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II Nikon F 18-200mm 27-300mm 50cm 565g 42,839円
5 Nikon AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-6.3G ED VR Nikon F 18-300mm 27-450mm 48cm 550g 70,209円
6 Tamron 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC (Model B011) αE 18-200mm 27-300mm 50cm 460g 50,050円
7 Sony E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE SEL18200LE αE 18-200mm 27-300mm 50cm 460g 62,800円
8 Sony E18-200mm F3.5-6.3 OSS SEL18200 αE 18-200mm 27-300mm 30cm 524g 67,800円
9 Sony E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS SELP18200 αE 18-200mm 27-300mm 30cm 649g 103,060円
10 Olympus M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 m4/3 14-150mm 28-300mm 50cm 260g 41,800円
11 Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM EF-M 18-150mm 28.8-240mm 25cm 300g 48,691円
12 Tamron 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC (Model B011) EF-M 18-200mm 28.8-320mm 50cm 460g 50,787円
13 Fujifilm XF18-135mm F3.5-5.6 R LM OIS WR X 18-135mm 27-202.5mm 45cm 490g 87,790円

列項目の意味は以下のとおり。

No.1・2 は高倍率ズームレンズではない。手持ちのダブルズームレンズキットの内訳2本を参考として記載したものだ。2本合わせて 620g。本体と合わせて 1035g だ。焦点距離としては2本で 18mm から 300mm をカバーするが、55mm から 70mm の中間をカバーできていない。

No.3~5 は Nikon 純正の高倍率ズーム。この他にタムロンやシグマのレンズもあるし、タムロンの 18-270mm を持ってはいたが、画質が悪すぎて売ってしまったので、Nikon DX サイズに関してはサードパーティは取り上げなかった。18-300mm は 550g あるので、D5600 (415g) と合わせて 965g というのが、「本体は D5600 のまま、レンズを1本に統合した場合」という参考値になる。

No.6~9 は、Sony α シリーズ向けのレンズ。いずれも 18-200mm で、No.6 のタムロンも No.7 の Sony も、中身はほぼ同じだという (Sony のレンズがタムロンの OEM だとか・厳密にはレンズの枚数など差はある)。No.8 は最短焦点距離を 30cm に縮めたが 84g ほど重くなる高級版、No.9 はそれにパワーズームが付いている最高級版だが重さが 649g という違い。最短焦点距離 30cm は捨てがたいが、No.8 のレンズを選ぶと重量は 524g。Sony α5100 (224g) と組み合わせると 748g。もしファインダーも欲しくて α6500 (410g) を選ぶと、レンズと合計して 934g と、やはり Nikon を使っている時と大差ない。

No.10 はマイクロフォーサーズマウント。マイクロフォーサーズで便利ズームというとコレしかなかった。14-150mm と表記上は数値が小さいが、35mm 換算すれば Nikon (APS-C) でいう 18-300mm と同等。マイクロフォーサーズはセンサーサイズが小さい代わりに、望遠の画角を得やすい。重量も 260g と軽い方だ。軽量な本体第2位だった Lumix DC-GF9 (239g) と組み合わせると 499g で、レンズ込みで 500g を切るのでかなり優秀。

No.11・12 は Canon 向け。No.11 の EF-M18-150mm は、テレ側の焦点距離が 150mm (35mm 換算で 240mm) と少々足りないが、最短焦点距離が 25cm で、Nikon 18-55mm と同じ最短焦点距離だ。重量も 300g で、Canon EOS M100 (266g) と組み合わせても 566g なら上出来か。価格も程良い。望遠を多少諦めればかなり軽いかも。

No.13、最後に Fujifilm の X マウント用。高倍率はコレしかなくて、値段が9万円近いので、本体と合わせて15万くらいになる。コレはナシかな…。

総評

今回色々比較した中では、個人的には以下の組み合わせが、要件に一番合致し、コスパが高いのではないかと思う。

やはり一番は 500g を切る軽さで、コレなら首から下げっぱなしでも長時間耐えられるだろう。もし便利ズームが必要ならないスナップ中心の用途であれば、パンケーキレンズに取り替えて 300g ちょっとで過ごしたりもできる。

この組み合わせにおける、欠点となりうる要素は、

ぐらいだ。

どうしても電子ファインダーが欲しければ、Olympus OM-D E-M10 Mark II (351g・45,800円) を選び、総重量 611g にするという選択肢も取れる。値段でいえば DC-GF9 より少し安く、総計87,600円で押さえられるので、コレもかなり良い線である。

マイクロフォーサーズを避けて APS-C にしたければ、Canon EOS M100 (266g・39,900円) と Canon EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM (300g・48,691円) という組み合わせが良いかもしれない。電子ファインダーは後付けもできない機種だが、総重量 566g、総計88,591円と、コスパは高い。望遠は多少犠牲になるが、最短焦点距離は優秀なので、普段使いも見越した APS-C 機としては候補になるだろう。

Sony α 系は、機能的にはかなり良いのだが、重量面でなかなかポイントが取れなかった。α6500 を見ておきながら α5100 まで下げてしまうのはもったいない気がするし、レンズも含めた値段は少々高めだ。

Fujifilm はとにかく価格が高いので、今回の視点では候補にならなかった。

以上

…とまぁこんな感じ。

Nikon D5600 はとても気に入っているので、他の本体を買ったからといってすぐに手放すことはないかと思うが、今回いろいろ調べてみた感じだと、この機材システムから 500g 前後も軽くできる構成があるかと思うと、「DC-GF9」ないしは「OM-D E-M10 Mark II」に、少し揺らぐところである…。