ゲームクリエイターへの漠然とした尊敬と憧れ

最近スマブラ SP をやっている。コンセプト、デザイン、音楽、ゲームバランス、どれを見ても素晴らしく、感動している。

僕みたいな人間でも楽しめるスゴさ

僕は「ゲーマー」と呼ぶには程遠い人間だ。遊んだゲームタイトル数も別に多くないし、やり込んだと自負できるゲームも数本しかない。

おまけに、練習を求められるゲームは苦手で、楽して勝ちまくりたいと思っている。ゲームでは一切のフラストレーションを溜めたくなく、もし「無敵モード」みたいなチートが存在したら、初回プレイから躊躇なく使って、それで楽しめる、変な人間なのだ。

そんな偏屈な人間でも、スマブラ SP は、イライラしながらも、何とかクリア出来る絶妙な難易度になっていて、爽快感もある。プログラマになってからというもの、ゲームをやって感じるのはこうしたユーザ目線での作り込みの細かさばかりである。

また、スマブラ SP に関していえば、ディレクターの桜井政博さんのインタビュー記事を読んで、そのディレクション能力、プロジェクトの遂行能力の高さを感じ、エンジニアとしても感心させられることばかりだ。

ゲームクリエイターに尊敬の念

任天堂繋がりだと、スーパーマリオオデッセイにも感動したし、亡くなった岩田聡社長の超人っぷりも尊敬している。なんというか、本当に一流の人って、「プログラミングしかできない」とかいうことはなくて、企画だってディレクションだって経営だってやれてしまうんだな、と思わされる。プログラミングしかできない人ってのは、二流・三流なんだなぁ、と。

あと、個人的に知っているものでいうと、「幕末志士」という2人組のゲーム実況者がいて、その片割れの西郷さんが作る自作ゲームにも感心している。

ツールとしてはよくある「WOLF エディタ」などを使っていて、シンプルなミニゲームが多く、イラストはお世辞にも上手とは言い難いのだが、相棒の坂本さんを笑わせるために毎回いろんな創意工夫を凝らしている。

生業にしているプロのゲームクリエイターと西郷さんを並べるのはズレているのかもしれないが、「誰かを楽しませるゲームを生み出す人」という意味では、プロ・アマの垣根を無視して、ゲームクリエイターと言えるかな、なんて思っている。

僕は業務アプリを主に開発する職業エンジニア・プログラマなので、ゲーム開発というものには触れたことがない。だから、PC・プログラミングのスキルを駆使して、人を笑わせる、楽しませるモノを作っているゲームクリエイターを尊敬するし、素敵な仕事だなぁと思っている。

業務アプリにも「楽しさ」を入れたい

僕が今まで開発に携わってきた業務アプリには、「使っていて楽しいこと」なんて求められるはずもなく、画面に動きもないし、ランダム性も何もない。

いや、普通に考えて業務アプリならそれで結構なのだが、僕は会社に入った当初から、「楽しい業務アプリは作れないもんかな?」とずっと考えていた。

毎日その画面を見て仕事するなら、楽しい画面である方がいいんじゃないか。ワケもなく開きたくなるような、面白いアプリである方がいいんじゃないか。そう思うのである。

B to C なアプリになると、ユーザビリティの中に多少は「インタラクティブ」な要素が求められることもあるが、ゲームほど「面白い」に突き抜けた作りになったことはないので、まだやれるんじゃないか、なんて思う。

ゲームクリエイターになりたいかというと、微妙

業務アプリで面白さ狙ってないで、ゲームクリエイター・ゲームプログラマにでも転向したらどうか、とも一瞬思ったが、それはそれで微妙だ。

それは、僕がプレイヤーとしてはひねくれているし、あまり「ゲーム全般」に対して思い入れがないからだ。ゲームが嫌いというワケではないが、「良い大人がいつまでゲームに必死になってんだ」という冷めた目は自分の中にあるし、自分が本気にならないモノに対して、「さぁ楽しいモノを作ろう!」という気概は、生まれにくいと思うのである。

面白いゲームを作る人たちを見て、近い同業者として凄いな、とは思うものの、自分もそうなりたいかというと、なんともいえない感じなのである。

素直でいる能力と、実行力

桜井政博さんのインタビュー記事なんかを見ていて強く思うのは、「ゲームは楽しい」「ゲームが楽しい」と素直に思うこと、思い続けることが大事なんだなぁと思う。

意識的に「子供でいよう」などと考えるのではなく、天性の好奇心を純粋に持ち続けた結果なんだろうなぁと。

「もういい歳だから」「マジになるようなことでもないし」と一度でも諦観を持ってしまったら、もう戻れないのだ。

楽しくないものよりは、楽しいものを作りたい。面白くできるなら、面白くしたい。

それを実際にやれるかどうかは、まず素直に楽しい事を楽しいと思う力が必要なんだと感じる。

その上で、一流のクリエイターになっていくには、現実的なしがらみにも立ち向かって、夢を具現化していく実行力が必要なんだろうな、なんて思う。


何が言いたかったのか、自分がどういう立場なのか、自分でもよく分からない。

モヤモヤしているけど、ゲームクリエイターのような、楽しいもの、面白い夢を提供できる人に、できることならなりたいし、そういう人たちのことに憧れて、尊敬していることは間違いない。