西村博之「自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術」を読んだ

2ちゃんねるを作った人物として知られる「ひろゆき」こと西村博之の「自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術」という本を読んだ。

僕は元々他人の目を気にしない方だし、どちらかというと既に一人勝ちメンタルを会得している気がしていて、そういう意味では不満も何もないのだが、「他人に振り回されない」というところが気になってこの本を手に取った。僕はすぐ周りの人の言動にイライラしてしまう。本書の中でも例として挙げられていたような「電車で足を踏まれた時」みたいな些細なことで1日中イライラしてしまったりする。その解決策になる情報が何かないかと思って読んでみたのだ。

…といっても、本屋で見出しとマーカー部分、章末の「Point」のみを流し読みしただけなのだが。

それでも、本書に書かれている要素はいくつか自分の役に立つ新たな情報が載っていた。それを以下に挙げていく。コレ以外の内容は、自分も概ね同意する既知のネタしかなかったので省略。

エグゼクティブ・プレゼンス

テクノロジーが進歩した現代、そして今後において、既存のデータを見て何か分析するような方面は、個人のスキルはあまり通用しなくなってくる。AI がより大量の情報を高速に判断できたりするようになるからだ。

一方、まだデータがない情報だったり、人間の感情的な部分に影響する情報は、個人のスキル次第で次の大きな仕事にできる可能性があったりする。

そういう状況で今後必要になってくるのは、「いかにそれが正しいと伝えられるか」ではなく「いかにもっともらしく聞こえるか」というスキルだという。そのためには、もっともらしいデータや根拠を事前に取り揃えるのは勿論だが、人に伝える際も、堂々とした話しぶりで、説得力をもたせた話し方ができないといけない。

海外では、「上に立つ人にふさわしい存在感・振る舞い」を醸し出すスキルのことを「エグゼクティブ・プレゼンス」というのだそうだ。必ずしも役職として上に立たなくても、何かを伝える際は、他人に影響を与え、アクションを促して人を引っ張っていかなくてはならないので、それを有利に行うために必要なスキルとして、「エグゼクティブ・プレゼンス」という言葉を覚えておきたい。

イライラを避ける方法

本書の目的の一つに、「自分のメンタルを上手くコントロールし、気分良く日々の生活を送る」ことが挙げられている。日常の実社会で起こるイライラもそうだし、SNS を見ていてイライラすることに対しても、ひろゆきなりの対処法が語られていた。

日常の出来事にイライラしやすい、イライラを引きずりやすい人に対する対処法として語られていたのは2つ。

  1. イライラした出来事を何度も思い出してみる
    • 何度も思い返す内に、そのイライラした状況に慣れ、耐性が身につけられる
    • コレが逆効果な人もいるので、そういう人は無理してこの方法を取らず、次の方法を取る
  2. 「電車で足を踏まれてイラッとした時は耳をつねる」「上司の言動にイラッとしたら拳を握る」など、イラッとする状況に対して「決まって行う反応」を決めておく
    • イラッとした瞬間にその肉体的な行動を取ることで、イラッとした事実から意識を反らし、余計なイライラを回避できる

自分の場合は1つ目の方法が合わないので、2つ目の方法を今後試していこうと思う。

また、SNS に関しては、

といった話だった。確かにそう思う。

「思い出し怒り」が酷い人

巻末の特別付録として、ストレスフリーでいるために僕が「しないこと」リストというモノが掲載されていた。

その中で、「思い出し怒り」をしてしまう人は、そのイラッとする出来事があった瞬間に、怒らずに我慢したせいだ、と言っていた。「あの時こう反応していれば良かった」という後悔から、何度もイライラした瞬間を反芻してしまう、ということだった。

だから、我慢せずその場で怒れ、というワケだ。

これは何も、何かあったらその場で感情に任せて怒鳴り散らしたり、相手をぶん殴ったりすれば良い、という意味ではない。先程挙げたイライラを回避する方法、「耳をつねるなどの予め決めておいた反応」が素直に取れれば、怒りをその場で処理できるだろうから、後に引きずらなくて済むだろう。

感想

「無料で楽しめるモノに金を払わない」とも書いていたので、金は払わず立ち読みで済ませたのだが、まぁまぁ面白かった。僕は他のひろゆきの書籍を読んだことがないのでそれなりに新鮮に感じたのかもしれない。

世間がどんな状況だろうと、周りがどう評価していようと、「自分は幸せだ」と自分が感じていられる状態を作れていれば「一人勝ち」なワケで、そういうメンタルを持てるように工夫していくのは大事なことだと思った。

参考