映画「Whole Truth 砂上の法廷」を観た
2016年の映画。キアヌ・リーヴスが出てる。
キアヌ・リーヴスは弁護士で、ブーン (ジム・ベルーシ) 殺害の容疑で捕まった息子のマイク (ガブリエル・バッソ) の弁護を担当することになった。ブーンとは親しかったので手助けしたかったのだが、マイクは黙秘を続けていて、裁判はどんどん不利になっていく…。
関係者の証言により、ブーンの素行が日頃から荒く、妻のロレッタ (レニー・ゼルウィガー) にキツくあたったり、息子マイクの進学に強く口出しをするなどしてきたことが分かる。父親による抑圧からの犯行かと思いきや、ついに口を開いたマイクから飛び出た言葉は、「父親に性的虐待を受け続けていて、もう耐えられなかった」という証言だった。
一方、キアヌの助手を務めていたジャネル弁護士 (ググ・バサ・ロー) は、マイクが母親のロレッタを庇ってウソを付いているのではないかと推測するが、キアヌは「事件の真相を暴くことは仕事ではない。我々がやるべきは無実の判決を勝ち取ることだ」と答える。真実を追及すべきか、弁護人の利益のために仕事をするべきか、という弁護士の葛藤も描かれている。
結局、裁判は証拠不十分ということで、マイクには無罪判決が下された。マイクの母ロレッタはキアヌに感謝するが、当のマイクは浮かない表情。そしてマイクはキアヌに、疑念をぶつけ始める…。
真実はこうだった。
ある日マイクが帰宅すると、父ブーンは倒れており、その前には母ロレッタが立ちすくんでいた。事態を察したマイクは「僕がやったことにしよう」と母に進言し、母をかばったのだった。
しかしそれだけではない。
実はマイクは、殺害現場にキアヌが身につけていた腕時計が落ちていたのを目撃していた。つまり、実際にブーンを殺害したのはキアヌだったのだ。それは、日頃からブーンによる暴力を受け続けていたロレッタの身を案じてキアヌが行った犯行だったワケだ。
裁判でマイクの無罪を勝ち取ったことで、この事件の真相はもう明るみに出ないだろう…。
「証人は皆ウソをつく」というセリフが出てくるが、徐々に明らかになっていく様々な人物のウソ。そのウソのせいで、無実のマイクが有罪になりかけたり、無罪を勝ち取れたり。そして最後までウソを付いていたのは証人ではなく弁護士だったという…。なかなかおもしろい裏切り方だった。
レニー・ゼルウィガーの色っぽさよ…。