映画「Commuter トレイン・ミッション」を観た

2018年。リーアム・ニーソン主演。

元警官で保険の営業として働く還暦のリーアム・ニーソンは、ある日突然会社をクビになってしまう。落胆したままいつもの通勤電車に乗ると、ヴェラ・ファーミガが話しかけてきた。

「この列車の中から、『プリン』と呼ばれるある人物を見つけたら10万ドルあげる」

初めは冗談かと思ったヴェラの言葉だったが、CIA 捜査官に襲われそうになったり、その捜査官が何者かに殺されていたりして、この電車がいつもと違うことを察する。

警官時代の同僚であるパトリック・ウィルソンにケータイで事情を知らせると、ニーソンは持ち前の推理力で「ある人物」の候補を5人にまで絞る。しかしその中の一人、ギターを抱えた黒人男性はニーソンに襲いかかってきた。この男は「ある人物」を殺すよう命じられた暗殺者だった。CIA 捜査官を殺していたのは彼だったのだ。

死闘の末、暗殺者をぶっ倒したニーソンは、絞られた候補者の中から「プリン」を発見した。ヘスター・プリンという作家の本を読んでいる、ソフィアという女性が「プリン」だった。

直後、ニーソンが暗殺者から奪い取った拳銃を見た車掌は、緊急停車ボタンを押す。しかし、緊急停車ボタンと連動するよう仕掛けられていた爆弾が爆発。列車はブレーキが効かなくなってしまった。ニーソンはなんとか車両を切り離し、乗客が集まる車両は脱線、横転しながらも、乗客たちは一命を取り留める。

そこに警察が駆けつける。ニーソンが人質を囚えていると思っている警察は、ニーソンに対して警告を伝える。ニーソンはなぜプリン (ソフィア) が命を狙われているのか、事情を聞く。

プリンが語るには、先日起きたニューヨーク市職員の「飛び降り自殺」は実は暗殺事件で、プリンは職員が殺される瞬間を目撃していたのだった。職員を殺したのは警官で、その警官は殺害の際、「善人ぶっても死ぬだけだ」とかなんとか言っていたようだ。彼女は CIA に通報し、この列車の停車駅で CIA 捜査官と落ち合う予定だったという。

そこに、警察が交渉役としてパトリック・ウィルソンを寄こしてくる。パトリックは電車内に乗り込み、ニーソンから事情を聞こうとする。そこでパトリックは「なぁニーソン、善人ぶっても死ぬだけだぞ」と声をかけるが、その一言で、ニーソンはじめ乗客全員が、パトリックが犯人だと察する。

ニーソンはパトリックと取っ組み合いになり、結果パトリックが射殺される。駆けつけたサム・ニール警部は、パトリックが悪事を働いていたようだが決定打に欠けるため捜査中だった、と話す。ニーソンの疑いは全て晴れた。

…後日。ヴェラ・ファーミガが乗る電車に、リーアム・ニーソンが乗り込んできた。全ての黒幕はお前だろ、と迫ると、彼女は「あなたに何が出来るの?」と平然と答える。そこでニーソンは警察バッジを見せる。


2014年公開の「96時間」でつよつよだったニーソンも、2019年現在67歳となり、いい加減役柄にも「そこまで超人じゃない」設定が入ってきた感じ。密室芸なのは「フライト・ゲーム」と同様だが、本作の方が落ち着いてる感じ。可もなく不可もなく見られた。