映画「Secret of My Success 摩天楼はバラ色に」を観た
1987年。「摩天楼」と書いて「ニューヨーク」と読む。ニューヨークはバラ色に。
1980年代のアメリカ。カンザスの田舎で育ったマイケル・J・フォックスはニューヨークに上京するも、見つけていた就職先が買収されていきなり失職する。そこで遠縁の叔父ハワードが経営する会社に入れてもらう。そこで、美人重役のヘレン・スレイターに一目惚れする。
社内便の郵送係として働き始めたマイケルは、叔父ハワードの妻 (マイケルにとっての叔母) ヴェラの運転手として急遽招集される。叔父ハワードは社内の誰かと不倫をしているようで、ヴェラも仕返しにと、マイケルと関係を迫り始める。遠縁とはいえうっかり叔母と関係を持ちかけてしまったマイケルだったが、「私のコネであなたを重役にしてあげるわ」というヴェラの誘いを断り、「自分で出世してみせる」と答える。
マイケルはある日、解雇された重役がいたオフィスの一室に入り、そこで鳴った電話を取ったことで、重役になりすまし始める。従業員の多い大企業であったため、うまくバレずに済んだのだ。
この会社は、業界の大物「ドナルド・ダベンポート」に買収されそうな危機的状況を迎えており、叔父ハワードは経費削減の方針を打ち出そうとする。ヘレン・スレイターもこの意見に沿った対策を考えていたが、マイケルは逆に事業を拡大し、会社の価値を上げることで乗り切ろう、と反対する。二人は意見を交わすうちに仲良くなっていく。
重役になりすましていたマイケルと叔父ハワードは、うまく鉢合わせしないようにやり過ごしていたが、「反対意見を唱える謎の重役」を「ダベンポートに送り込まれたスパイ」だと勘違いしたハワードは、ヘレンにスパイさせるよう依頼する。
実はヘレンが叔父ハワードの不倫相手であったが、ヘレンは罪悪感に苛まれていた。そしてマイケルと仲良くなったこともあり、ハワードとの関係をきっぱり絶とうと考える。しかし別れたくないハワードは、マイケルとヘレンを自宅のパーティに招待する。ヴェラはそのパーティで色々な企業の重役にマイケルを紹介する。マイケルは自分が思い描く経営論を唱え、出会った企業の重役たちに一目置かれる存在となる。
その夜、4人はそれぞれの意中の部屋に忍び込もうとして鉢合わせ。マイケルは重役になりすましていたこと、ハワードはヘレンと不倫していたこと、ハワードに指示されてヘレンがマイケルのスパイをしていたこと、などが全てバレてしまう。マイケルとヘレンは解雇されてしまった。
しかしマイケルとヘレンは、ヴェラやパーティで出会った企業の重役たちと協力し、ダベンポートの会社の株式を買収して会社の買収を阻止する。そしてハワードを解雇しマイケルが社長になることを宣言する。会社を守った英雄としてマイケルたちは社員に称賛され、マイケルとヘレンは結ばれる。
バック・トゥ・ザ・フューチャーで知られるマイケル・J・フォックスのドタバタラブコメディ。大好きな作品で、今回 Netflix で見直した。
シンセにリバーブを利かせた楽曲をガンガンかけ、大都会ニューヨークで成り上がる青年と美女をビシーッと描く。「ザ・80's」なバブリーな作品で、この雰囲気が最高。
基本的にはコメディなので、「ご都合主義だ」とか「いくらなんでもなりすましは無理だろ」とかいう批判はお門違い。そんな非現実的な夢を味わうための映画だ。
テーマ曲である Night Ranger の「Secret of My Success」(原題と同名曲) が最高。PV もビスタ・グライド・システム的なのを使った合成技術が面白い。
80年代最高!!