映画「In Bruges ヒットマンズ・レクイエム」を観た

2019年視聴。2008年の作品。

ブレンダン・グリーソンの下で、初めての殺し屋業に手を染めるコリン・ファレル。ターゲットの神父を射殺するが、同時に誤って無関係の少年も殺してしまう。ショックを受ける中、コリンとブレンダンは、雇い主レイフ・ファインズの命令で、ベルギーのブルージェという街に潜伏した。

コリンを慰めるブレンダンだったが、気が動転しているコリンは、行きあたりばったりに女性にアプローチしてみたり、映画撮影中の「小人」にちょっかいをかけてみたりと、デタラメに生活する。そんな矢先、ブレンダンはレイフから「コリン・ファレルを始末しろ」と命じられる。過失であっても、無実の少年の命を奪った罪は償わなくてはならない、コリンを連れてきたブレンダン・お前が始末しろ、ということだった。

仕事は仕事、と割り切って、公園で佇むコリンの背後から拳銃を向けるブレンダンだったが、直後コリンはポケットから拳銃を取り出し、自らのこめかみにあてがった。慌てて止めに入るブレンダン。コリンを殺すはずが、コリンの自殺を引き止めてしまったのだ。ココで決心が変わったブレンダンは、コリンを電車で逃し、レイフに「彼を許してやってくれ」と懇願する。

レイフはブルージェに向かい、ブレンダン、そしてコリンを自らの手で始末することに決める。コリンを逃したブレンダンは、一方で忠義を払ってきたレイフに従い、ブルージェの時計台に登る。

一方コリンは乗り込んだ電車で、以前ブルージェの街で暴力を振るったモブキャラと遭遇。コリンは逮捕されてブルージェの警察署に送還されてしまった。軽犯罪ということでなんとか釈放されるが、その姿をレイフの仲間に見られてしまう。ブレンダンをまさに殺そうとしていたレイフの元に、コリンが居ると報告が入る。コリンを守ろうと手が出たブレンダンと取っ組み合いになり、ブレンダンは銃で負傷する。ブレンダンは最後の力を振り絞ってブルージェの時計台から飛び降りる。その騒ぎを見たコリンは異常事態に気付き、逃げる。

銃を片手に追いかけるレイフ。映画のロケ撮影をしている広場に迷い込んだコリンは、ついにレイフに撃たれてしまう。しかしその時、映画に出演していた「小人」にも流れ弾が当たってしまう。それを見たレイフは「子供を殺してしまった」と勘違いし、自らの口に銃口を含み、引き金を引いた。瀕死のコリンはすぐさま担架に担がれ、「もっと生きたい」と願った…。


なんともいえない、ブラックジョークに満ちた作品。アクション映画ではないのでご注意を。

殺し屋の悲哀というか、それぞれの殺し屋が持つ「美学」みたいなモノが表現されていて、面白かった。