Oracle Linux で Fcitx と Mozc を使ってみたかったが断念した
以前 Xfce で GUI 環境を構築した Oracle Linux では、Ibus と ibus-kkc (Ibus かな漢字) という有名な入力メソッドを導入し、日本語入力が可能な環境を作っていた。
しかし自分は普段、Windows でも Mac でも「Google 日本語入力」を使っているので、そのオープンソース版である Mozc (モズク) が使いたいと思った。さらに、入力メソッドの切り替えがスムーズに行えるようになる Fcitx も試してみたかったので、導入できないか調べてみた。
結論からいうと、Oracle Linux 7 に Mozc と Fcitx は導入できなかったので、この記事は失敗の記録。
目次
入力確認用のテキストエディタを入れておく
なんか雑に Xfce を入れたら、ネットの記事でよく見かける「アプリケーション → システムツール → ソフトウェア」などの設定項目がなくてツライ。
ひとまず、GUI 上で簡易的なテキストエディタを導入したく、以前 ChromeBook に Xubuntu を入れた時にも使った MousePad というソフトを入れることにする。
# メモ帳 : MousePad をインストールする
$ sudo yum install -y mousepad
素のまま Yum で入れられる?
yum search
で調べたら Mozc と Fcitx があるっぽかったので入れてみた。
# Mozc を入れる
$ sudo yum install -y mozc
# インプットメソッド・フレームワーク Fcitx
$ sudo yum install -y fcitx fcitx-configtool
# コレを入れると アプリケーション → 設定 → Fcitx 設定 が追加される
# コレによって Ctrl + Space で入力メソッドを切り替えられるようになる
Fcitx 自体は動作するようになったのだが、Mozc が使えていない。ibus-mozc
というのもあったが、どうも有効にできなかった。
fcitx-mozc の組み合わせだと、どうも設定用の GUI ツールを入れた方が良いみたいなので以下を叩いてみたが、インストールできず失敗。
# 利用できないって言われた
$ sudo yum install -y fcitx-mozc mozc-gui-tools
Fedora 用のパッケージを入れる?
CentOS に Mozc を入れる系のネット記事を調べてみると、何やら Fedora 19 用のパッケージをインストールするやり方が多いので、ちょっと試してみた。
# 事前にインストール済のパッケージをアンインストールしておく
$ yum remove -y protobuf zinnia* fcitx* mozc ibus-mozc
# ソース置き場を作る
$ mkdir -p /usr/local/src/mozc/
$ cd $_
# protobuf・zinnia をダウンロード・インストールする
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/19/Everything/x86_64/os/Packages/p/protobuf-2.5.0-4.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/19/Everything/x86_64/os/Packages/z/zinnia-0.06-16.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/19/Everything/x86_64/os/Packages/z/zinnia-tomoe-0.06-16.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y protobuf-2.5.0-4.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y zinnia-0.06-16.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y zinnia-tomoe-0.06-16.fc19.x86_64.rpm
# fcitx・mozc をダウンロード・インストールする
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/updates/19/x86_64/fcitx-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/updates/19/x86_64/fcitx-data-4.2.8-1.fc19.noarch.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/updates/19/x86_64/fcitx-gtk2-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/20/Everything/x86_64/os/Packages/f/fcitx-gtk3-4.2.8.3-1.fc20.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/updates/19/x86_64/fcitx-libs-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/updates/19/x86_64/fcitx-configtool-0.4.7-1.fc19.x86_64.rpm
$ wget http://91.223.101.2/pub/linux/S.u.S.E./13.2-64/suse/x86_64/mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
$ wget http://91.223.101.2/pub/linux/S.u.S.E./13.2-64/suse/x86_64/fcitx-mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
$ wget http://91.223.101.2/pub/linux/S.u.S.E./13.2-64/suse/x86_64/mozc-gui-tools-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y fcitx-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm fcitx-data-4.2.8-1.fc19.noarch.rpm fcitx-gtk2-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm fcitx-gtk3-4.2.8.3-1.fc20.x86_64.rpm fcitx-libs-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y fcitx-configtool-0.4.7-1.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm fcitx-mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm mozc-gui-tools-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
# ibus・mozc 関連のパッケージも参考までに
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/19/Everything/x86_64/os/Packages/i/ibus-mozc-1.10.1390.102-1.fc19.x86_64.rpm
$ wget ftp://ftp.pbone.net/mirror/archive.fedoraproject.org/fedora/linux/releases/19/Everything/x86_64/os/Packages/m/mozc-1.10.1390.102-1.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y mozc-1.10.1390.102-1.fc19.x86_64.rpm
$ yum localinstall -y ibus-mozc-1.10.1390.102-1.fc19.x86_64.rpm
だが、fcitx-mozc
あたりのインストールが上手くいかず、何かそもそも fcitx と mozc を使うこと自体に無理があったようなので、諦めた。
元に戻す
$ yum install -y protobuf zinnia zinnia-tomoe ibus-kkc
諦めた…
Linux の日本語入力メソッドの構築、苦手だなぁー。まず CentOS 系で日本語入力環境を思いどおりに作ろうとするのは諦めた方が良さそうだ。Ubuntu あたりを使って構築してみよう。そのためには WSL か、Linux 専用機を構築しないとだなー…。
参考文献
今回参考にした文献は以下。Oracle Linux ではそのまま適用できない部分があるか、それとも自分の中に勘違いがあるのか分からない。環境によっては参考になるかもしれない。