Netflix ドキュメンタリー「Prediction by the Numbers 計算が導く予測」を見た
2018年のドキュメンタリー。確率や統計に関する数学的な内容を分かりやすく解説し、その歴史を辿っていく。
気になったところをいくつかメモ。
- 集合知 : 「ビンの中に飴玉はいくつ入っているか?」といった質問を大衆に行う。回答は「10個」「2000個」など、人によってバラバラだが、その回答の平均値を調べるとかなり精度の高い答えに結びつく
- ただし、集合知は外部からの影響を受けやすいため、「優秀な政党はどこか」といった定性的な問題に対しては正常に作用しない
- 大数の法則 : 「コインを1回投げた時、それが表を向くかどうか」は予想がしづらい。投げた回数が少ないと、表が出る確率が高く見えるような偏りが出ることもある。しかし、試行回数を増やし「コインを100回投げた時、どのくらいの割合で表を向くか」を求めれば、大体 50% に収束するだろう、と予想が付けられる
- ベイズ推定
- 確率を求める際、直前の試行データを組み込んで常に計算内容を再学習していくやり方
- スパムメールを判定する「ベイジアンフィルタ」もこの仕組みの応用
- 「モンティ・ホール問題」も、選択肢が3つから2つに変化したところで、再度推定をやり直すことで精度が高まる、という話
- 天気予報もこの仕組みの応用
- 機械学習に繋がっていく
- AI が行う膨大な計算の信頼性
- AI が莫大な計算により、自分が病気にかかっている可能性を示唆してくれた場合、人々は AI の情報を信用するだろう
- しかし、AI が「望ましい治療薬」を奨めてきた場合、人々はその理由が知りたくなり、納得感を持てないのではないか
- 機械学習による人知を超えた計算結果を、人間はどのように扱っていくか
未来の話では、人間の道徳的な納得感とかをいかに得るかってところが難しいなぁーと思った。心理学とかを勉強していないと、どうしても人は自分のバイアスに気付かないで、自分が見たとおりに信じたくなるモノだから。リテラシー大事だし、数学のスキルを持って理解していく必要がある。