映画「Prisoners プリズナーズ」を観た

2013年。

アメリカの田舎町に住むヒュー・ジャックマン一家。隣人のテレンス・ハワード一家と感謝祭を楽しんでいたところ、両家の娘の2人が行方不明になってしまう。警察に通報し、それぞれの娘を探すが、なかなか見つからない。

刑事のジェイク・ギレンホールは、目撃情報のあったキャンピングカーを見つけ、乗っていた「アレックス」という青年を尋問するが、一向に答えない。アレックスは両親を亡くしており、叔母のメリッサ・レオの家に住んでいた。

結局証拠不十分で釈放されるが、アレックスが犯人だと確信しているヒュー・ジャックマンはアレックスを監禁。普段は信仰心が強く優しいヒューだが、娘のためと、アレックスに暴力を振るって娘の居場所を聞き出そうとする。しかし数日監禁してもアレックスは話す気配がなかった。

ジェイクも必死に捜査していたが、謎が多く少女たちにたどり着けない。神父の家の地下にミイラ化した遺体があったり、別の不審者ボブ・テイラーを捕まえてみると必死に迷路の絵を描いた挙げ句自殺してしまったり。ボブは少女たちの衣服を窃盗して隠し持っていたが、誘拐には関わっていないようであった。

ヒューはアレックスを誘拐したまま、情報収集のため叔母のメリッサの家に赴く。しかし娘たちの居場所に関する情報は得られず、家を後にする。

数日後、テレンス・ハワード一家の娘だけが無事保護される。ヒューはテレンスの娘から話を聞こうとする。すると娘は、「あなたもそこにいた」とつぶやく。

その一言で全てを悟ったヒューは、単身メリッサの家に急行。メリッサに話を聞こうとするが、メリッサは拳銃を取り出し、ヒューを地下に閉じ込めてしまう。ヒューはそこで、娘が持っていたホイッスルを見つける。

一方ジェイクは、ヒューがアレックスを監禁していると予想、ヒューが以前住んでいた廃屋に向かうと、そこで監禁されていたアレックスを発見する。アレックスの無事を伝えるためメリッサの家に向かうと、そこにヒューの娘が横たわっており、少女に毒物を注射しようとしているメリッサと遭遇する。お互いに撃ち合いとなるが、間一髪のところでメリッサを射殺。自分も怪我を負ったが、必死に車を運転し、少女を病院に運び、無事保護される。


真相はこうだった。

かつて子供を亡くしたメリッサ夫妻は、神に祈っていたのに子供を助けてもらえなかったとして、神に挑戦を挑むことにした。その挑戦とは、夫婦で子供を誘拐・殺害しまくり、信心深い人々の心を破壊することだった。

アレックスは夫婦に誘拐されていた他人の子で、事件後、26年ぶりに実の家に帰れることになった。

途中で自殺してしまったボブ・テイラーも夫婦に誘拐された人物だったが、彼は夫婦が出す「迷路」の問題を説いたために解放されていた。しかし精神を病んでいたせいで、少年少女の洋服を盗む奇行に走っていた。

娘二人はメリッサの家の地下に監禁されている間、ヒューが訪れた様子を聞いていたのだった。


娘二人は無事退院したが、代わりに失踪してしまったヒュー。怪我の治療が一段落したジェイクは現場に復帰。メリッサの家を丹念に調べ始める。

夜になったので家宅捜索の業務を終え、引き上げる警察たち。ジェイクは一人、メリッサの家の庭で感慨にふける。するとそこで、かすかにホイッスルの音が聞こえてくるのだった…。


…ということで、ヒューも娘が落としたホイッスルのおかげで、なんとか助かりそうだ、という感じで終わる。

だいぶキリスト教の色が濃い映画だったが、ヒューの怒りの演技といい、リアリティが凄かった。