映画「Law Abiding Citizen 完全なる報復」を観た
2009年。
若き弁護士のジェイミー・フォックスは、妻と娘を殺されたジェラルド・バトラーの弁護を務める。ジェイミーは有罪率を稼ぎたい思いもあり、「真っ向から裁判で勝負して負けてしまったら、犯罪者を無罪で釈放することにもなってしまう」という理屈で、二人組の犯人の一人と司法取引を進める。コレにより、一人は死刑、司法取引したもう一人は減刑となったが、代わりに確実な有罪を勝ち取る。
それから10年後。犯人の一人の死刑がついに行われる。本来は薬物注射による安楽死だったが、犯人はなぜかもがき苦しみながら死ぬ。何者かが薬品を入れ替えて、死刑囚に苦しみを与えたというのだった。
容疑者として司法取引を行った相棒が疑われ、彼の家に警察が向かうが、彼の元に謎の男から電話が届く。謎の声の指示に従うと警察の目をかいくぐり逃亡することができたが、そこにジェラルド・バトラーが登場し、彼を誘拐してしまう。ジェラルド・バトラーは廃工場で犯人を縛り上げ、全身を切り刻んで処刑した。さらにその様子をビデオに録画していた。
さすがに怪しまれたジェラルド・バトラーは逮捕され独房に移されるが、その間も10年前の裁判に絡んだ関係者が次々と殺されていった。ジェイミー・フォックスの家にも、犯人が切り刻まれるビデオが送りつけられ、家族もショックを受ける。
調査を続けるジェイミー・フォックスはついに、刑務所の真隣にある廃屋の持ち主がジェラルド・バトラーで、そこから独房までのトンネルが掘ってあったことを見つける。さらに報復の締めに、市長が参加する会議に爆弾を仕込もうとしていることが分かる。
急いで会議が行われる建物に向かうと、そこにはやはり爆弾があった。ジェラルド・バトラーに悟られてはいけないと、市長を避難させることもできず、どうしたかというと…。
爆弾を設置後、トンネルをつたって独房に戻ったジェラルド・バトラー。するとそこにはジェイミー・フォックスが先回りしていた。「今なら遅くない、正しいことをするのだ」と忠告するが、ジェラルド・バトラーはドヤ顔で起爆スイッチを押す。
するとジェイミー・フォックスは「バーカ」と言い残して独房を後にする。なんと爆弾は独房のベッドの下に移されていたのだった。観念した様子で、娘との思い出のブレスレットを眺めながら爆死するジェラルド・バトラー。こうしてジェイミー・フォックスだけはなんとか助かったのだった。
ジェラルド・バトラーの怒りも分かるけど、後半は「俺って賢いー!」という自惚れが全面に出てしまっていた印象。ジェイミー・フォックスも「さすがに同僚まで殺されたらおこだわ」と、ジェラルド・バトラーぶん殴ってるし。
この手の完全犯罪的な映画ってもう珍しくもないので、あまり驚きもなかったというのが正直なところ。