映画「Ray レイ」を観た

2004年。ジェイミー・フォックスがレイ・チャールズを演じた伝記映画。

1930年、アメリカのジョージア州で生まれたレイ。7歳の時に弟を溺死させてしまい、その数カ月後に緑内障で視力を失う。それでも強い母に厳しく育てられ、近所のオジサンからピアノを習い始める。

17歳になったレイは、シアトルの酒場で流行りの曲を演奏し生活していた。いっときはトリオバンドで売れるが、悪徳マネージャと決別しソロデビュー。本来宗教的な賛美歌である「ゴスペル」を R&B と融合するなど、チャレンジングな音楽を生み出し、賛否両論の中で大ヒットする。

その頃に結婚もするが、人気とともに浮気やドラッグもエスカレートする。ジョージア州では黒人差別により公演をキャンセルするなど、母の教えに沿って善き人間でありたいと思う一方、弟を失ったトラウマをごまかすためのドラッグを止められず、レイの生活は次第に狂っていく。

1965年。いよいよ耐えかねた妻の説得により、レイは更生施設に入る。禁断症状による妄想の中で亡き母や弟に再会すると、トラウマを克服する。

1979年、ジョージア州はかつて公演をキャンセルしたレイに対し、永久追放を取り消し謝罪。レイが作った「我が心のジョージア」を州歌に制定するのだった。

それからさらに20年以上、レイの歌は世界中に愛され、2004年、レイはその生涯を閉じるのだった。


やはりジェイミー・フォックスの演技は素晴らしい。製作中はレイ・チャールズ本人も存命だったらしく、演技指導もされていたらしいが、生き写しのようである。

自分の不注意から弟を溺死させてしまったというトラウマに苛まれていたようで、失明したレイが見ていたであろう「イメージ」を、上手く映画の中で描写していたと思う。

毎度スティービー・ワンダーと軽く間違えるが、この映画でレイ・チャールズを覚えたので、これからは大丈夫なはず (何が?w)。