10ヶ月ほど在宅勤務した結果、不健康になった
自分は3月からフルリモートに移行し、かれこれ10ヶ月ほど在宅勤務をしている。この10ヶ月で体験して実感した、様々な変化についてまとめてみる。
目次
自分の1日のスケジュール
在宅勤務に移行してから、自分は大体、次のようなスケジュールで生活している。
- 08:00 … 起床・即 PC 起動・即業務開始
- 12:00 … 昼休憩・昼食・皿洗い
- 13:00 … 午後業務開始
- 16:00 … 定時・業務終了
- 18:00 … 夕飯・皿洗い
- 20:00 … 風呂
- 23:00 … 布団へ
- 24:00 … 就寝
休みの日も大体起床と就寝の時間は同じ。家庭環境の変化で、ほぼこのリズムだ。
通勤していた時は9時17時の業務だったが、それより1時間早く始業しているので、終業も1時間早いのだ。
在宅勤務にして良かったこと
自分は家が大好きで、可能な限り家を出たくない人間なので、それが実現できてとても嬉しい。
通勤ストレスから開放された
自分は周りの人間の歩き方や避け方が下手クソだとそれだけで1日中イライラしてしまうクソ神経質マンなので、他人を見なくて済むようになって、このストレスから開放された。
起きてから仕事開始までが10秒
身支度して通勤して、という時間を全部カットできるのでとても楽。
家族を見ながら仕事できる
家族を見たり、時々家事をしたりしながら仕事ができる。休憩を入れる口実にもなるし、通勤していたら離れている間ずっと気になっていたであろう家族の状況が目の前で分かるので安心できる。
テレビ・映画・音楽などを鑑賞しながら仕事ができる
午後ローをよく見ている。こんな楽しみながら仕事も消化できてラッキー。
作業効率が上がった
周りの雑音とかが気になるタイプなので、家族しかいない環境で仕事をする方が集中力が増し、コーディングなんかは格段にスピードアップした。より短時間で成果を出せるようになったと感じている。
部内で割と強引に「テキストベースでのコミュニケーションしかしません」と宣言して場を荒らしたおかげで、「打合せ」に時間を奪われることがなくなった。未だ「打合せ」をやりたがる前時代的なバカもいるけど、音声ミュートして一言も話さずに終えたりしている。エンジニアなら口頭伝達の非効率さと不正確さ・その弊害くらい分かれよ。どうして目の前のキーボードを叩けねえんだ。
そんなワケで、元来インドアな自分としては、やりたいように生活してみたら、案の定作業効率が上がってラッキー、という感じである。
在宅勤務にして悪かったこと
最初の2・3ヶ月はメリットしか感じていなかったのだが、しばらくすると弊害が見えるようになってきた。
眼精疲労が極端に悪化した
自分は特にコレ。起きた瞬間から PC 画面を見て、昼休憩も業後もずっと自宅。趣味がパソコンなので、スマホか私物 PC の画面をよく眺めている。つまり1日のほとんどの時間、なんらかのディスプレイを眺めているのだ。
通勤していた時も歩きスマホしていたので、ずっと何らかディスプレイを見ていたとは思うのだが、やはり外の景色が視界に入っているのはだいぶ違うみたい。
クローズアップ現代で、次のような研究が取り上げられていたらしい。
・子供の強度近視が増加
→明るさ1000ルクスを週11時間以上浴びると近視になりにくい
→1日2時間は屋外で過ごすこと太陽光に含まれる「バイオレットライト」が近視の進行をおさえる可能性がある
学校、自宅、車などに多く使われているUVカットの窓ガラスはバイオレットライトも遮断してしまう。また、現在流通しているメガネのほとんどはバイオレットライトを通さない
1日2時間を屋外で過ごすことが理想。バイオレットライトは午前中が多い。直射日光にあたる必要はなく、曇りの日でもバイオレットライトの恩恵は受けられる
自分の場合、1週間くらい連続して家から出ずに済むことが多くて、それだけ直射日光に当たったり、外の景色を眺めたりする機会がなかった。
だから光自体もそうだし、単に「遠くを見て目を休める」という行動が、通勤時よりも十分に取れなかったと感じている。
眼精疲労は次第に悪化して、起きた瞬間から頭痛とともに眼痛が続いたり、休日 PC を一切触らないようにしてもずっと目が痛かったりして、物凄く酷いことになった。
眼科で目薬とビタミン剤を処方してもらい、ガンガン目薬をすることでだいぶ改善した。あと、昼休みや業後直後に少し散歩して、外の景色を見るようにした。
在宅勤務でパフォーマンスが上がったとはいえ、自分は元来仕事嫌いなので、根詰めて仕事を頑張っているつもりはないのだが、やはり席を離れて目を休めるような機会が、在宅勤務だと全くなくて、疲れやすいみたい。
筋力が落ち、太り、血液がドロドロになった
健康診断の指摘内容が前年より厳しく注意される数値になってしまった。元々あまり良くなかったところが、この1年の在宅勤務でより悪化した。
通勤で歩かなくて良くなって、下手すると家の中で50歩も歩かない日がザラだったりする。当然筋力も落ちるし、血行は悪くなる。そのためか、眼精疲労と無関係な頭痛も増えた。
朝早く仕事を始めることにしたので、眠気が酷く、1日1本エナドリを開けている。カフェインを取らないとやはり頭痛がするので、エナドリで早急にカフェインを取り、午後もコーヒーでカフェインを切らさないようにしている。夕方以降も好きにコーラを飲んだり、眠くなったりすると2本目のエナドリをあおったりしていた。
おやつは食べない方だが、このように「暴飲」が悪化して、なのにちっとも歩いたり運動したりしないので、肥満と血行不良が悪化した。
疲れやすくなった・頭痛が悪化した、といった自覚症状はあったが、結局外出もしないし、人とも会わないので、なかなか改善しないといけない場面に遭遇せず、ぐうたらと不健康路線を辿っていった。
自分は今年で30歳になるのだが、30歳は、寝ても治らん。何もしないでいても、回復せず、ちっとも良くならない。
結局、重い腰を上げて病院に通い、薬や治療を受けて、運動をし、余計な物は飲み食いしない、という生活を頑張って続けないと、回復しなくなってきた。
自分はまだ改善活動を始めたばかりで、改善の成果は出ていないが、あーなんだ、結局家を出たくない人間も家を出ないと死ぬレベルで不健康になるんだな、家を出ざるを得ないんだな、と感じた。
親知らずが痛む・口内環境悪化
運動不足による血行不良、日々のエナドリによる口内環境の悪化で、親知らずが痛むことが増えた。年齢のせいか、治りが悪く、ずっと痛い。
歯医者に行ったら親知らず4本とも抜きましょうとなったので、来年2021年は自分の歯が4本減る予定。
ちなみに、高血圧だと麻酔リスクが増えて処置してもらえないこともあるっぽいので、やっぱり運動不足とか肥満とかはアウトです。
家族とバイオリズムが合わない日に逃げられない
夫婦でお互いがどうにもイライラしてしまって衝突しそうな時、通勤していれば、お互いに会社に行って、距離を離すことで少し落ち着けることがあった。
在宅勤務になると、ずっと家にいてお互いの存在を意識するので、なかなか気分転換が難しい。この時期なので、「カフェに行って仕事する」みたいなこともリスキーで、外出自体が気軽に出来ない難しさがある。
平たくいうと、「今日は一人になりたいな…」が出来ないので、そうなった時のストレスを解消するのが大変だった。
幸い、元妻が理解してくれて、「一人で買い物に行く」とか、「用事のついでに散歩してきたら?」みたいなことをさせてもらえて、お互いに一人になる時間を時々作るようにしている。
あと、メンタルが狂ってきた時は、肉を食うようにしている。ピザのドカ食いとかだと、その場の気分は良いのだが、回復しにくい。いきなりステーキが良い。w
在宅勤務のメリデメまとめ
- メリット : 自宅なので自由度が高く、パフォーマンスは上がりやすい
- デスク環境、雑音の調整が楽
- 通勤に関わるコスト削減 (空いた時間を他のことに当てられる)
- 家事をしたり、家のことを気にかけたりしやすくなる
- デメリット : 家を出なくなることで物凄く不健康になる
- 通勤で無意識に行えていた運動、リフレッシュの機会がなくなるので、自分で意識して作らないといけない
- 運動不足 → 血行不良 → 高血圧 → 頭痛、眼精疲労、眼痛、歯痛
- 寝てるだけでは治らない年齢になってきた
- 自分の不健康は自覚するまで時間がかかり、自覚してからでは改善が間に合わない (追いつかない) こともあり、厄介
「在宅勤務になったらどれだけ素晴らしいことか…」と思い続けて、いざなってみると、確かに想定していたとおりの素晴らしい側面もあったのだが、想定していなかったところでかなりの悪影響があることも実感した。
悔しいけど、家を出る機会を意識的に作るしかない。家の中でリングフィットするだけだと目が回復しないので、やっぱり外に出ないといけない。一番大きな筋肉である太もも・脚を動かして、血の巡りを良くしないといけない。
病院に行くことで病気をもらってきそう、とかいう懸念もあるが、やっぱり医者行って処置してもらうと、ちゃんと治る。長引かない。
出費は減ったような・ないような?交通費・洋服の費用はほとんどかからなくなったが、在宅による光熱費の増加とか、Uber Eats 多用による食費増とかで、なんとも怪しい。
自由度が増すということは、自分を律して行動できないと、「行動しなかったことによる結果」も引き受けることになる。そんなことを痛感させられた。
在宅勤務がいつまで続けられるか分からないけど、少なくとも体調は良くしたいので、もっと家から出て運動せねば。