映画「SkyScraper スカイスクレイパー」を観た

2020年視聴。2018年の映画。

FBI 突入部隊のドウェイン・ジョンソンは、家族を人質に立てこもった男の説得に失敗し、爆弾で負傷、左足を失ってしまう。

舞台はその10年後。ドウェイン・ジョンソンは病院で出会った看護師ネーヴ・キャンベルと結婚し、娘・息子に恵まれていた。FBI は退職していたが、FBI 時代の友人の紹介で、香港に建設された超高層ビルのセキュリティ監査担当になった。

その超高層ビルのオーナー、チン・ハンは、ドウェインのみがビルのセキュリティシステムを操作できるよう、専用のタブレットを渡し、顔認証登録を行った。

ドウェインがビルを出ると、何者かにカバンを盗まれ、腕に切り傷を負わされてしまう。しかしタブレットは服のポケットにしまっていたので無事だった。ドウェインの傷の手当てをしていた FBI 時代の友人がその事実を知ると、突如としてドウェインに襲いかかる。乱闘の末、致命傷を負った友人は「金のためにテログループに入った」「テロリストがタブレットを盗もうとしている」「超高層ビルに住むドウェインの家族が危ない」と警告して死ぬ。

超高層ビルに戻ろうとするドウェインの元に、テロリスト一味のハンナ・クィンリヴァンが現れ、タブレットを奪われ、顔認証ロックを外されてしまう。警察との銃撃戦から逃れたドウェインは、警察から犯罪者としてマークされてしまう。

テロリストは超高層ビルを占拠し、火災を発生させていた。オーナーのチン・ハンはビルの最上階にいたが、万全の防火システムがあるから大丈夫だとして、様子を見ていた。

ドウェインはビルに戻るため、隣接する建設中のビルから決死のジャンプ。超高層ビルに忍び込んだ。

テロリストたちを交わし、妻と息子を救って地上に逃がすも、娘を人質に取られてしまう。テロリスト達は、チン・ハンが暴露しようとしている資金洗浄の証拠が入った USB メモリを取ってこいとドウェインに命じる。ドウェインはドアを制御するシステムを止め、チン・ハンが籠城する最上階の部屋に潜入、チン・ハンに事情を話す。

テロリストたちはパラシュートを装備し、逃走の準備を図っていた。そこにドウェインとチン・ハンが登場。USB メモリと娘を交換しようとするが、直前になってチン・ハンがドウェインに銃を向ける。USB メモリと、チン・ハン用のパラシュートを交換する…と見せかけ、銃撃戦にもつれ込む。高性能カメラとプロジェクタによって、鏡張りの部屋のようになっている奇妙な空間を利用して、ドウェインはテログループを倒し、娘を救出する。

地上では、先に救助されていた妻が警察に協力し、ハンナ・クィンリヴァンが奪っていたタブレットを取り戻していた。何とかビルを鎮火できないかとタブレットを操作していた妻は、いつもドウェインが言っていた「スマホやタブレットに何か問題があったら、とりあえず再起動してみろ」という言葉を思い出す。そしてビルのセキュリティシステムを「再起動」してみると、テログループによって止められていた防災システムが再起動し、ビルの火災が鎮火された。

ドウェインはチン・ハンに USB メモリを返す。チン・ハンは「またビルを建てるよ」と語る。地上に戻ったドウェインは、家族と抱き合うのだった。


「義足のドウェイン・ジョンソン」という設定がなかなか上手く有効活用されていた。とにかくゴイスーなビルなので、本来何に使うのか分からないが鏡張りの部屋があったりすることを冒頭に出していて、終盤そうしたギミックを有効活用していた。

タブレットでビルのセキュリティシステムを操作できるなど、デジタルな描写は現在では避けられないが、そうするとどうにもセキュリティ設計の甘さが気になってしまう。専門知識のない一般人でも何となく分かるように噛み砕く必要もあるのだろうが、技術者が見るとあちこちずさんで、ドウェイン・ジョンソンがセキュリティ監査人として適切とは言い難い。w

高層ビルを舞台にしたスリリングなアクション、という点で、タワーリング・インフェルノやダイ・ハードと比較されているようだが、今作は妻のネーヴ・キャンベルが犯人グループの「言葉の訛り」を指摘していたり、テログループにもハンナ・クィンリヴァン演じる強敵がいたりして、強い女性も描かれているのは時代だなーと思った。

IT 周りの微妙さはあるものの、金ローでやってたら毎度見ちゃう感じの、定番アクション映画になりそうだった。