映画「Paycheck ペイチェック消された記憶」を観た
2021-02-15 視聴。Netflix に入っていたので観た。2003年。ジョン・ウー監督。フィリップ・K・ディック原作。ベン・アフレック主演。ユマ・サーマン、アーロン・エッカート出演。
あらすじ
ベンアフはフリーの「闇プログラマ」。他社の技術をパクった改良品を開発するスキルに長けており、企業に秘密裏に雇われて色々な開発を行っていた。彼はその秘密契約を保持するため、契約期間が終わると脳に電気を流し、その期間の自らの記憶を消去していた。
ある日彼は、知人のアーロン・エッカートに誘われて、3年に及ぶ開発案件に携わる。これまで記憶を消去したのは、長くても2ヶ月程度だったので、3年分も記憶を抹消するのはリスキーだと躊躇したが、エッカートは事前・事後に注射する薬物で記憶を抹消するという、別の消去法を提案し、ベンアフはこれを了承する。
…そして3年後、開発が終わり、記憶を削除されて目覚めたベンアフは驚愕する。多額の報酬はどういうワケか「自ら受け取りを拒否」されており、事前に預けたはずの持ち物もすり替わり、ガラクタ同然の19個のアイテムになっていた。さらに FBI に捕まると、ベンアフは軍事機密を盗用した疑いをなすりつけられていると分かる。
記憶が消去されているので、事態が分からず、混乱するベンアフだったが、FBI の取調室で取り付けられた「記憶参照装置」により、削除されたはずの記憶の断片をおぼろげに思い出せるようになる。薬物の注射による記憶消去は、脳に電気を流して抹消する方法とは違い、完全に抹消されるワケではないようだ。
万事休すと思ったその時、ガラクタだと思っていたアイテム達によって火災報知器が誤作動したりして次々とピンチのベンアフを救い、ベンアフは FBI の追跡を振り切ることに成功する。
エッカートの部下達はベンアフを始末するために彼を追いかけていた。ベンアフは開発期間中 (つまり記憶をなくした期間) に恋人関係になっていたユマ・サーマンと落ち合い、部下達の追跡をバイクで振り切る。
ベンアフとユマ・サーマンは、ガラクタの中から「未来の新聞記事」を発見する。ベンアフはどうやら、未来を予知できる装置を開発しており、それによって人類が破滅を迎えてしまうようであった。これまでベンアフを導いてきたガラクタは、この終末を見たベンアフが、記憶をなくした後の自分に託して用意した「ヒント集」であることに気付く。
ベンアフが開発した装置を破壊すべく、二人は研究所に忍び込む。エッカートらの襲撃を交わしながら、ガラクタを寄せ集めて装置を爆破することに成功する。ベンアフはおぼろげに思い出した記憶の中で、研究所内で射殺されるビジョンを見ていたが、またもやガラクタの腕時計によって難を逃れ、エッカートが代わりに死ぬ。
装置を破壊して一段落したところで、ベンアフはガラクタの中にあった「メモ」のことを思い出す。そしてユマ・サーマンが大事に飼っていた鳥の鳥カゴから、宝くじの当選券を発見するのだった。
感想
機密保持のために記憶を抹消するエンジニアって面白いなー、と思った。でも、「他社の技術を無断盗用したことがバレたらアンタに責任擦り付けるからね!!」とはならず、「知的財産権はあなたのものではなく我社のモノです」つって追い返すのは、案外良心的な会社なんじゃないか?と思ったり。w
んまー開発した内容も全部忘れちゃうんだとしたら、エンジニアとしてのスキルアップっていつやってるのかな、とは思うけど。まま、それはそれで。
記憶をなくして、謎のガラクタを渡されて、そのガラクタに助けられる、という展開は、ちょっぴり「メメント」っぽくもあって面白かった。だが、19個もアイテムがあると、どれが使われてどれが残っているのかは把握できないので、その辺がちょっと難しかったか。
バイクチェイスや格闘シーンはあるが、ジョン・ウーの他の作品と比べると落ち着いてる。
未来を見られる装置を開発したことで、逆に人類が破滅に向かうというのも、最初なるほどーとは思った。「疫病の蔓延」を知った人類が、病気の人間を集めることで逆にクラスタを作ってしまうとか、まぁなんかありそーだなと。
でも、自分が殺されることを予見していたベンアフは、うまくそれを回避できたので、あれ、だとしたら予見したとおりの未来が必ず来るワケでもないんだな、じゃあ別に人類破滅しなくて良くね?とも思うわな。
原作は「ブレードランナー」「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」などの原作者でもある、フィリップ・K・ディックの SF 小説なワケだが、ジョン・ウーが得意とするアクションとのバランスが難しかったのかな、と思った。
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まぁ2000年代前半のベンアフ映画ってこんな感じで、コレはコレで良いよね〜っていう感じだった。w