映画「Terminator Dark Fate ターミネーター・ニュー・フェイト」を見た

2021-06-18 視聴。2019年アメリカ。1991年の「ターミネーター2」以来、ジェームズ・キャメロンが製作に復帰。監督は2016年の「デッドプール」で監督デビューを果たしたティム・ミラー。

あらすじ

「ターミネーター2」の後、1998年。T-1000 を倒して審判の日を回避したかに思えたが、突如 T-800 が現れ、ジョン・コナーはサラ・コナーの目の前で殺される。

時は流れ2020年。メキシコのパンピー女子のダニーの元に、Rev-9 という新種のターミネーターが現れる。そこにマッケンジー・デイヴィスが現れ彼女を守るが、Rev-9 液体金属部分と本体部分とに分離し2体となって挟み撃ちする。そこにババァ化したサラ・コナーが現れ一行を救う。サラの元には1998年以来、ターミネーターが送り込まれてくる場所が度々メール通知されており、その度にサラは現地に赴き現れたターミネーターをぶっ飛ばしていたらしい。

マッケンジーはダニーを守る使命を背負って送り込まれた「強化人間」であり、ダニーがかつてのサラ・コナー同様、反乱軍の指導者になる存在であることが明らかになる。

そして一行はサラ・コナーへのメールの送信元を突き止める。そこにはジョン・コナーを殺した T-800 こと老シュワちゃんがいた。彼はジョンを殺害した後目的をなくし、流れで家族を持ち、家族の大切さを学んだという。そして「タイムスリップの予感」を感じる能力があったので、サラ・コナーへの償いの意味で、サラにその情報をメールしていたのだという。

一行は Rev-9 を迎え撃ちなんやかんや壮絶な戦いを繰り広げ、グレースは途中で死ぬ。T-800 は Rev-9 もろとも発電所に飛び込みブッコ。サラ・コナーとダニーは二人で旅に出るのだった。

感想

ジェームズ・キャメロン復帰作ということで、3・4・ジェニシスがなかったことにされ、リンダ・ハミルトンが復帰。テンセント・ピクチャーズが出資しており、近年のポリコレ対策なのか欧米以外の市場対策なのか、特徴のないメキシコ人がキャスティングされている。

今回改めて調べたら、シュワちゃんとターミネーターシリーズは結構波乱万丈みたいで、経緯がなかなか面白かった。

…いやー、製作会社の倒産が相次いでいるのがエグい。シュワも俳優として稼ぎたいものの、心臓手術をしたりしていてなかなか良いオファーに巡り会えなかったみたい。なんとかヒット作を生みたいがために、ターミネーターにすがって再起を図ろうと、3・ジェニシス・ニューフェイトと3発やってきたようだ。

1・2 を生み出した「オリジナル」であるジェームズ・キャメロンが製作したワケだが、本作もやっぱり「2 の焼き直し」になってしまっている。シュワと比べてシュッとした液体金属が登場して良い勝負をする、という構図は 3 から繰り返されているし、さほど目新しい展開がなく今ひとつだった。

後半登場する米軍の少佐もよく分からないまま協力してくれるし、都合の良い展開が多い。もうココ10年ぐらいの映画はほとんどそうだが、フル CG の戦闘シーンを見ても何もハラハラしない。輸送機・ダム・発電所、クライマックスの全ての戦闘シーンが退屈だった。

↑ ココまで CG なのか…と微妙な気持ちになる。w

最近 Blender を触り始めて、3DCG の製作の手間、レンダリングにどれほど時間が掛かるものか、といったことを身を持って経験しているので、コレまで以上に「プロの CG 製作はやっぱりスゲーな」という感想は抱くんだけど、映画として迫力があるか、面白いか、といわれると微妙。

シュワやリンダの演技はさすがで良かったけど、コレ続編あるのかな…。どうなるんだろうね。