新しいことをしたい思いと、新しいことに対する学習コストで萎える

SE として8年間仕事をしてきて、CRUD するウェブアプリの開発は、一人でもある程度できるようになってきた。案件によって新しい言語やフレームワークを使うことになっても「新しい勉強が必要だ」とは感じなくて、本質は一緒だから自分の中での新規性に乏しくて、ちょっと飽きてすらいる。

この手のプログラミングには飽きてきたことだし、新しいことを始めてみたいなと思って、今年2021年は Blender で CG を作ったり、DAW を始めてみたりした。

未経験の分野では、自分のこれまでの知識は通用せず、ホントに色んなことを新たに覚えることになった。興味のあることをやっているワケだし、ちょっとずつ出来ることが増えていくと楽しいのは楽しいのだが、勉強することが多く、その難易度も高いので、なかなかに疲れてしまう。

自分は元々「努力」とか「頑張る」ことが嫌いだったし、人生で一番頑張ったのは大学受験で、それ以降は頑張らないのだと決めてかかっているぐらいに、勉強とか練習とかいうのが好きではない。会社員になってから、よくこれだけプログラミング関連の知識やノウハウを学んで来られたなぁと思うぐらいである。

そういう性格的なところもそうだし、30歳までにそれなりに色々覚えてきたはずなのに、初めてやることに対して自分の既存知識が全然通用しないことが思いの外しんどく感じる。小学生時代、ただただ楽しい思いだけでホームページビルダーの使い方を覚えたり、Flash アニメの作り方を勉強していたりした時のような感覚では、なかなかもうやれないのである。

小さい頃は「夕方6時以降は PC・ゲーム禁止」という家庭ルールがあったので、あの当時は1日あたり2時間くらいしか PC をやれなかったと思う。つまりその時間制約の中で Flash アニメ作りを勉強したり、ポケモンの攻略サイトを作ったりしてきたワケで、大人になった今の方が、なんなら勉強時間はたっぷり取ろうと思えば取れるはずなのだ。それなのに、何時間やってもまともにモノが作れなかったりするし、短時間でへとへとに疲れてしまい、続けられなかったりする。

あの頃は「学習コスト」という概念がなかったし、とにかく自分が思ったことをやりたい一心でがむしゃらに生活できていた。でも今は、「チュートリアルがコレぐらいの分量だとすると、一通りの機能を覚えるにはこれくらいの学習コストだろうなー」とかいう勘定をしてしまったり、「明日もあることだし、疲れ過ぎてしまうとマズいから今日はこのぐらいで…」みたいに自分をセーブするような生活をしてしまったりして、なんだかこう、全力・本気で取り組めていない感がするのである。

しかし、やりたい思いはあっても、もう全力で取り組めるほどの元気・体力が残っていなくて、すぐヘトヘトに疲れてしまうのである。

どうしたものか。何とかしたい。あの頃のように毎日をパワフルに、全力で生きて、自分がやりたいと思ったことを諦めずやり遂げたい。そんな元気が欲しい。