好きな映像作品:佐藤義尚 - PAPERS

佐藤義尚 (さとう よしなお) さんの「PAPERS」という作品がある。自分が最初に知ったのは2009年頃、どこかの動画サイトで見たモノだったが、ご本人が YouTube に投稿されている。

制作の締め切りに追われた環境の中で目についたのが、自宅の大量の新聞。
ではここからどんな動画を創作できるのか?というきっかけでつくった作品です。

新聞紙をスキャンし、同じ文字や同じような構図をパラパラマンガのように並べている。それにより人物が回転しているような動きだったり、天気予報や囲碁の紙面がアニメーションして見えるという作品だ。技術的には「並べただけ」と言ってもいいくらい単純なモノではあるが、それがこんなにも衝撃的な映像になるとは。何に衝撃を受けているのか説明できないけど、物凄くドキドキと胸騒ぎのする映像作品になっている。コレもまさにアイデアの勝利といえるだろう。

いや、実際、アナログ時代に「新聞紙を並べただけの映像作品」なんて素人がそうそう作れるようなモノではないのは分かっているが。デジタルで作業できる現在なら特に、技術的には難しいことではないのだが、コレほど衝撃的な作品に昇華するのって無理だと思う。それを1991年の時点でやってのけたというところで、アイデアの勝利であり、実行してみせた行動力の勝利だと思うのだ。

この作品は1991年に「三宅裕司のえびぞり巨匠天国」(エビ天) というテレビ番組に投稿され、後に毎日新聞の CM に発展したそうだ。

BGM は Steve Reich (スティーブ・ライヒ) の Different Trains という楽曲。この楽曲自体も得体の知れないパワーがある。

佐藤義尚さんは前述のとおり、ご本人の YouTube アカウントがある他、以下に個人サイトが残っている (更新は2014年頃を最後に途絶えている模様だが)。