Neo's Archives

「Neo's Flash」保管庫

2003年頃に私 Neo が開設・運営していた「Neo's Flash」というサイトの保管庫。

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サルベージと復元作業について

2021年2月頃、Archive.org からコンテンツデータをサルベージし、以下の微修正のみ加えている。

  • HTML・CSS ファイルは Shift-JIS から UTF-8 エンコーディングに変更
  • Archive.org が挿入したコードを除去
  • 当時の Infoseek 広告コードを除去 (当時はページ上部と、ポップアップ広告があった)

Archive.org に残っていたのは一部の HTML ページと CSS ファイルのみで、SWF ファイルはサルベージできなかった。ただし、このサイトで公開していた Flash 動画は全て本館 Neo's World の 自作 Flash ページにてサルベージしてある。ココは当時のウェブページの雰囲気を楽しむだけ、ということで…。

当時の思い出

2003年1月にこのサイトを公開していて、Archive.org が取得していたスナップショット自体は2003年4月頃のモノ。http://neo-s21.hp.infoseek.co.jp/ という URL で公開していたサイトであり、ポップアップ広告の付いた Infoseek を何となく借りたかった時代だろう。

自分は父が作成していた「Yahoo! BB ジオシティーズ」(確か 25MB のウェブスペース) を間借りしてウェブページを作り始め、次に移り住んだのが XREA だった。XREA は 50MB で、広告の配置位置に柔軟性があり、CGI も使えて申し分ないレンタルスペースだった。Infoseek はというと、CGI は使えず、容量も 10MB くらいだったと思う。鬱陶しいポップアップ広告も自動挿入されていて、XREA より良い所って別になかったのだが、色々なレンタルスペースを借りてみたくて使い始めたと思う。Infoseek のメールアドレスも作ったんじゃないかな?友達が作るウェブサイトなんかも Infoseek なことが多かった。

あの当時は Geocities、Infoseek の他に、Tripod、FC2、Gaiax なんかのレンタルスペースのサイトが多かったかな。プロバイダ提供のサイトでいうと、Biglobe、Nifty、Bekkoame とかが多かったか。URL にチルダが入るサイトが多かったよね。

Flash コンテンツは別に XREA でも公開できたし、次第に Infoseek でやるメリットが改めてないことに気付いて、すぐ閉鎖したんじゃないかな。

振り返ってみて

2021年にサルベージしてみての感想。

当時一世風靡していたオウム Flash の「Outside」が i モード向けのサイトを作っていて、このサイトはそのケータイ向けサイトっぽい雰囲気の、シンプルなデザインに留めている。

恐らくホームページビルダーを使っているとは思うが、HTML と CSS は手打ちしているっぽい。エディタとプレビュー用途で使っていて、「どこでも配置モード」なんかは卒業していたようだ。箇条書きに ul 要素を使わず、中黒と br 要素だけでコーディングしている。見出しは font 要素を使っているので、まだまだ CSS や「論理的な HTML 構造」みたいなところに燃え始める前だろう。

どうでもいいようなことを並べ立ててぐちゃぐちゃと喋っている感じは、小学校の友達の S.S. 君とか O.F. 君とか K.Y. 君とかの影響を受けたモノと記憶している。彼らはアニメやゲームに影響されていたのだと思うが、自分は彼らよりもアニゲの趣味がなかったようで、元ネタが分からないまま、彼らの喋りの上っ面だけを真似していた。お笑い芸人で例えると、「くりぃむしちゅー上田の例えツッコミ」や「南海キャンディーズ山里の独特な視点からのツッコミ」みたいな、言い回しが面白い芸人を雑に真似てダダスベりしている、あの感じだ。今見るから薄ら寒いのではなく、当時から薄ら寒かった。

前述のとおり、本館の方で当時の Flash は公開しているが、2020年12月をもって Flash Player のサポートが終了している。Flash というツールは、アニメもゲームも作れて、画像・映像・音声を取り込んで最終的に一つの SWF ファイルにまとめられる、という画期的なモノだった。スマホシェアの高い iPhone で Flash が対応されなかったこと、セキュリティホールが多かったこともあり、どんどん下火になっていったのだが、「HTML5」と総称される Web 技術ではなかなか代替が難しいモノだと思っている。

近年はブラウザのバージョンアップが早く、Chromium 系の独占状態にあり、インタラクティブなウェブページの作成も容易にはなってきたが、やはり Flash の直感的な制作環境には及ばない。所詮は HTML・CSS・JavaScript でどうこうするモノに対し、Flash はどちらかというと After Effects 的なタイムラインのあるインターフェースでグラフィカルにアニメーション・プログラミングが行えたので、あの快適さには敵わない。

Premiere Pro、After Effects などのいわゆる「動画編集ソフト」で作れるのは「動画」でしかなく、ユーザのマウス操作やキーボード操作などを受け付けるゲームは作りづらい。今、ウェブ上でプレイ可能なゲームを作ろうと思うと、Unity になるのかな?コチラは 3D を本格的に扱うことになるので、Flash のような手軽さがない。やはりなんというか、「ちょうど良い」ツールだったんだよなぁ。

2000年代を駆け抜けた Flash。唯一無二の表現力を持ったロスト・テクノロジーになろうとしていて、自分もその歴史の中に閉じこもっているようで、ちょっとだけ寂しくなる。