「裸足の国の人々に靴を売ってください」を考える

就職面接で頻出と言われる「裸足の国の人々に靴を売ってください」という問題について考える。

目次

出題者の意図

似たような問題に「このペンを私に売ってください」というモノがあるが、そちらは営業マン個人としての機転や応用力を見られているのに対し、「裸足の国の人々に靴を売ってください」問題はもう少し、組織的なマーケティング方法を見極められていると思う。なのでグループワークで出題されることが多かったりする。

大元のネタは、「靴を履く文化がないアフリカに派遣された2人のセールスマン」という話だ。一人のセールスマンは「この国は靴を履く文化がなくニーズがないので売れません」と報告するが、もう一人は「誰も靴を履いていないので沢山売れるでしょう!」と報告した、というモノ。この話をベースに、企業や面接官が独自に尾ひれを付けて問題に仕立て上げているので、コチラもやはり「単一の正解」などなく、面接対象のその企業にとって、どういう人材がウケそうかに応じて演じ分ける必要があるだろう。

靴を履いたことがない人達に対して、「靴を履くといかに便利か」と機能を売り込もうとするのは凡庸すぎて全くアピールにならない。「ずっと裸足でも成り立ってきた国」という設定なのだから、面接官による屁理屈で言いくるめられて終わってしまう。やはりそういう質問に対する機転の利かせ方だったり、珍しい考え方を持ち出して説得する力だったり、そういうところを見るための材料に過ぎないのである。

サッカーボールと靴を置いて帰る

裸足の国にサンプルとして靴を提供し、サッカーボールを一緒に置いて帰る。
裸足のチームと靴を履いたチームとで対戦してみると、靴を履いた方が力強くボールを蹴りやすく、サッカーの試合で圧勝した。
その結果を見て、裸足の人々は靴を買い求めに来るようになった

靴が欲しくなる需要を作った。

隣の国で普通に売る

「この国には靴を履く文化がなく売上が見込めません。そこで、靴を履く文化がある隣の国で売りましょう。靴がダメになれば買い替えますから、毎月一定の売上が望めます」

安定して売上が望めるという点では実際に有り得そうな戦略ではあるが、面接官の目に留まるような目新しさも努力も見られないので、ウケは悪いだろう。

参考文献

他に面白い回答があれば教えてください。