「マイナスかけるマイナスはプラス」を考える
小学校の算数で躓く人も多いと言われる、「マイナスかけるマイナスはプラス」を納得してもらう方法を考える。
目次
- 「マイナス × マイナス = プラス」が不思議に感じる?
- 数式で表現する
- 後ろ向きに歩いた人の映像を逆再生する
- 抜けていくお風呂のお湯、数分前は何リットルあった?
- 「嫌いな奴」に「不幸」が起こると「嬉しい」
「マイナス × マイナス = プラス」が不思議に感じる?
- -5 × 3 = -15 ← 分かる
- 5 × -3 = -15 ← まぁ分かる
- -5 × -3 = 15 ← 分からない
自分はあまり疑問に感じたことがないのだが、疑問に思って中々納得できない子供も多いようだ。
同様の疑問として「分数の割り算はひっくり返してかける」があるが、コチラは分数の表記を割り算の表記に変換してやればまだ納得を得やすいだろう。対して「マイナスかけるマイナス」問題については、目の前の問題と直接繋がらない「例え話」が多くなりがちで、数学的な説明による納得がしづらいところもある。
そこでこのページでは、例え話も含めて、この問題が納得できるようなアイデア・ヒントをまとめていく。
数式で表現する
- 参考 : 【ゆっくり解説】マイナス同士のかけ算ってなに? なぜプラスになる? - YouTube
- 「-3 × 4」は、「0 + (-3) + (-3) + (-3) + (-3)」と表現できる。何もない「0」のところから、「-3」を4回足し算すれば良い
- 「3 × -4」は、「0 - (+3) - (+3) - (+3) - (+3)」と表現できる。0 からマイナス方向に、「3」を4回引いて行く
- 「-3 × -4」 は、「0 - (-3) - (-3) - (-3) - (-3)」と表現できる。「マイナスの数字」を引き算するするので「+3」となる
後ろ向きに歩いた人の映像を逆再生する
- 分速10メートルの速さで前に歩けば、1分後にいる場所は +10m となる
- 分速10メートルの速さで後ろに向かって歩くと、1分後にいる場所は -10m 地点と表現できる
- 「分速10メートルの速さで後ろ向きに歩いた人」の動画を逆再生すると、-10m 地点から 0m 地点に向かって歩いているように見える
- コレは「-10m × -1分 = 10m」となる
ベクトルのような捉え方。
抜けていくお風呂のお湯、数分前は何リットルあった?
- 参考 : 【負の数のかけ算について】マイナス×マイナスは何故プラスになるのか?|アタリマエ!
- お風呂の栓を抜くと、1分につき2リットルずつ減っていく風呂桶があるとする
- 7時5分に確認すると、お風呂には10リットルのお湯が残っていた
- 5分前の7時0分には、お風呂にはどれだけのお湯が溜まっていたか?
「毎分 -2 リットル × 5 分」なら「-10リットル」で、「5分後には10リットル抜けていた」と表現できる。それが「5分前」だとどうなるか。
「毎分 -2 リットル × -5 分」 は「10リットル」で、7時5分時点に10リットルあったとするとそれにプラスして、「5分前は10リットル多かった」「5分前は合計20リットル溜まっていた」といえる。
「嫌いな奴」に「不幸」が起こると「嬉しい」
- 「嫌いな奴」はマイナスの存在
- 「不幸」はマイナスの出来事
- 「嫌いな奴 (マイナス)」に対して「不幸 (マイナス)」が起こると、「嬉しい (プラス)」の感情が起こる
似たようなモノに以下のようなモノがある。
- 借金 (マイナス) が減る (マイナス) と「プラス」の感情
他にもっと良い説明の仕方があったら教えてください。