「このペンを私に売ってください」を考える

就職面接で頻出と言われる「このペンを私に売ってください」という問題について考える。

目次

出題者の意図

「このペンを1万円で私に売ってみてください」などという問い方も見られるが、この問題によって面接官は何を見極めたいのか。

素人目にも分かるのは、「いかにこのペンが素晴らしいか」などというプレゼンをデッチ上げて欲しいワケではない、ということ。面接官は100均で買ったペンを手渡したことが分かっているワケだし。

そうではなく、この問題を通して、いかに顧客の心を掴もうとしているか、いかに機転を利かせられるか、というところを見られているのは想像が付くだろう。いきなり答えようとせず、はじめに面接官に質問をしたっていいし、デモンストレーションのためには席を立ち上がって何か演技したって良い。いかに常識や暗黙的な制約に囚われず、顧客のためになる行動が取れるか、という点で人物像を見極められているワケである。営業マン個人として君はどんなことができるか?を問われていると思うと良いだろう。

よって、「単一の正解」があるワケではないことは分かっているが、そうはいってもどういう模範解答が考えられるかは何となく知っておきたいと思い、このページでそれをまとめてみることにした。

あなたの憧れの人物が使っていたペンです

面接官「このペンを私に売ってみてください」
回答者「あなたが好きな人物は?」
面接官「ブルース・リーかな」
回答者「ふむ…。このペンは、ブルース・リーが著書を書いた時に使ったペンです。あなたは『ブルース・リーの歴史の一部』が欲しくないですか?」

相手が欲しいと思うようなポイントを作るために、面接官に質問をし、面接官の感情を揺さぶる設定を盛り込む。他ではないその商品に対する「思い入れ」を持たせる。

この紙にサインしてください、えっ、ペンを持っていないって?

面接官「このペンを私に売ってみてください」
回答者「では、こちらの紙にサインしてください」
面接官「えっと、ペンを持っていないな」
回答者「あら、そうですか、それではコチラのペンをお売りしましょうか?」

映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でも登場したネタ。ジョーダン・ベルフォードの「持ちネタ」とも言える。

ペンが必要になる状況 = 需要を作り出し、そこに供給する。

ただし、面接官が他にペンを持っていた場合は使えない。

顧客を知る

面接官「私にこの灰皿を売ってみてください」
回答者「売る前に、どうしてあなたがこの灰皿を欲しいのか知る必要があります」
面接官「この灰皿はよくできていて、見た目も良い灰皿だと思います。」
回答者「OK。でもこの灰皿にあなたがどのくらい価値をつけるか教えてくれないと」
面接官「分からないですが、多分、20ドルくらいじゃないでしょうか。」
回答者「商談成立ですね」

ジグ・ジグラーという人のデモンストレーションより、ペンではなく灰皿で実演しているが、ポイントは同じ。

そのペンが良さそうに見えるポイント、それにどのくらいの価値を感じるか、といったことを相手に答えさせ、そのまま売る。

では、1万円支払ってください

面接官「このペンを1万円で私に売ってください」
回答者「はい、では1万円支払ってください」

「私に向かって売り込んでみてください」という意図だったはずの「売ってください」という言葉を、「どうか私に買わせてください!」と頼み込んできた、という風に解釈したネタ回答。「売ってくれって言うなら、売ってやるけど?はいどうぞ」という。

ジョン・ウィック

ジョン・ウィック「このままだとこのペンでお前殺すけど1万で買う?」

でも君ジョン・ウィックじゃないよね?

参考文献

他に面白い回答があれば教えてください。