GUI を頼りすぎない。裏で行われていることを知っておく

GUI やウィザードによる操作は、確かに簡単で便利かもしれないが、裏で何が行われているかが分かりづらい。

GUI ツールを利用するにあたっては、裏でどのような処理が行われていて、どこにどのような影響があるのかを把握しておかないと、何か問題があった時に原因も対策も調べられない。

例えば Git の操作を行える GUI ツールがあったりするが、「同期」ボタンが git fetchgit mergegit push コマンドの3つを一気に自動実行するモノ、といったことを知っておかないと、「余計なコードがリモートに Push されている」といった問題を起こしかねない。

「ターミナルで何文字もタイプするより、マウス1クリックの方が早い」というだけで GUI を使っている人は、こうした裏の処理を知らずに何かが行われ、問題を起こしてしまった時に、責任が追いきれなくなる。自分がやることは、GUI ツールによって隠蔽されていたとしても、責任を持たなくてはならない。

また、「ターミナルで何文字もタイプすること」は、確かにマウス1クリックより時間がかかるかもしれないが、何故それだけの時間をかけさせられるのかを考えた方が良い。コマンドをタイプしている間に、「本当にこの操作・命令で合っているんだっけ?」を確認する時間が取れる。また、テキストベースのコマンドであれば、操作した履歴がテキスト残るので、どのように操作をして、どのような結果が返ってきたかを後から共有・検証しやすい。

使っているモノがどのように動作しているのか、その仕組みを知っておくというのは、CUI ツールでも同じだが、GUI ツールは特にそれらが隠蔽され、履歴が残らず後から検証しづらくなっていることに注意したい。

黒い画面に慣れていない人は、早めにその効能と、GUI のデメリットを意識し、効果的に CUI と GUI ツールを使い分けられるようにしよう。