Windows10 で英語配列のキーボードを使うための OS・AutoHotKey 設定
先日、最近デスクトップ PC「ガレリア XG」用に Dell の英語配列のキーボードを買った。
- 過去記事 : Dell の US キーボード KB1421 を買った
この際、Windows10 の OS 設定や AutoHotKey の設定を変えたりしたので、それを紹介する。
目次
- 英語配列のキーボードとして認識させる設定
Ctrl + Space
で IME 切替できるようにする- 左右の Alt キー空打ちで IME を切り替える
- CapsLock 単体で IME 切替・かつ Shift + CapsLock は CapsLock として使いたい
- ブラウザのタブ移動を左手だけでできるようにする
- お好みで : メタキーと BackSpace のコンボを Delete 扱いにする
- お好みで : Alt コンビネーションを Mac 風に近付ける
- 僕が使っている AutoHotKey スクリプトは以下よりドウゾ
英語配列のキーボードとして認識させる設定
まずはコレまで JIS 配列のキーボードを使ってきていたので、接続した US キーボードが JIS 配列のモノとして認識されてしまっている。コレを直す。
- 「PC 設定」アプリを開く
- 「時刻と言語」
- 「地域と言語」メニュー
- 「日本語」言語を選択し「オプション」ボタン
- 「ハードウェアキーボードレイアウト」の「レイアウトを変更する」ボタン
- 「英語キーボード (101/102 キー)」を選択し「サインアウト」を選択する
コレだけ。レジストリ変更とか要らないので楽チン。
なお、この状態で IME の On・Off を切り替えるには、Alt + ` (バッククォート)
で切り替えられる。
…ココまでは上述のキーボード購入の記事でも書いた。
Ctrl + Space
で IME 切替できるようにする
僕は Google 日本語入力を使っているので、Google 日本語入力の設定を変更し、Ctrl + Space
で IME を切り替えられるようにする。
以下のように、
- 「変換前入力中」「変換中」「入力文字なし」の場合は「Ctrl Space」で「IME を無効化」
- 「直接入力」の場合は「Ctrl Space」で「IME を有効化」
と設定すると、ちょうど良い。
左右の Alt キー空打ちで IME を切り替える
Ctrl + Space で切り替えられるよう設定はしたものの、普段この操作を頻繁に行うのは面倒くさい。そこで AutoHotKey の出番だ。
左右の Alt キーを空打ちして IME の On・Off を切り替えられるようにするには、alt-ime-ahk を導入するのが手っ取り早い。
コレでだいぶ Mac 風に言語切替できるようになった。
CapsLock 単体で IME 切替・かつ Shift + CapsLock は CapsLock として使いたい
CapsLock を IME 切り替えに使うようにしたのは ZenBook を設定した時に思いついたことなのだが、コレをもう少し発展させてみる。
Shift + CapsLock
と押した時は、実際に CapsLock として動作させたい。AutoHotKey では、CapsLock キーは「英数キー」として認識されるようだったので、以下のように設定した。
; IME 切替 (vkF3sc029・vkF4sc029 = 全角 / 半角。Send 側に書く時は両者を区別しなくて良い)
Pause:: vkF4sc029
Break:: vkF4sc029
sc03A:: vkF4sc029 ; sc03A : 英数キー。CapsLock キーを押すと英数キーとして反応する
; Shift + CapsLock (英数キー) で CapsLock 操作を行う
+sc03A:: Send, {CapsLock}
「全角/半角」キーにあたる vkF4sc029
にリマップすることで IME 切替を実現している。CapsLock のついでに、全然使わない Pause と Break キーも「全角/半角」キーに当てた。
sc03A
というのが「英数」キー。Shift とのコンビネーション時は CapsLock キーを Send することで対応。
ブラウザのタブ移動を左手だけでできるようにする
ブラウザのタブ移動には Ctrl + PageUp
や Ctrl + PageDown
が当てられているが、右手でマウス操作しながらタブ移動したい時に押しづらい。
そこで、以下のような設定を入れて、左 Alt + q
や 左 Alt + e
で Ctrl + PageUp
や Ctrl + PageDown
が発火するように設定した。
; ブラウザのタブ移動を左手でできるようにする
LAlt & q:: Send, ^{PgUp} ; 左 Alt + q → Ctrl + PageUp
LAlt & e:: Send, ^{PgDn} ; 左 Alt + e → Ctrl + PageDown
Alt キーは副作用が怖いのであまり使いたくないのだが、他に良いキーもないので設定。JIS 配列の人は、左 Alt の代わりに「無変換」キーを使うと邪魔にならないかと思う。
; 無変換キーを利用したショートカット
vk1Dsc07B & z:: Send, ^{PgUp} ; 無変換 + z → Ctrl + PageUp
vk1Dsc07B & x:: Send, ^{PgDn} ; 無変換 + x → Ctrl + PageDown
vk1Dsc07B:: Send, {Enter} ; 無変換キー単体 → Enter
「無変換」キーの場合は Q とか E とか遠いところではなくて、もう少し近い Z とか X とかを使うと押しやすいかなーと思った。お好みで。
お好みで : メタキーと BackSpace のコンボを Delete 扱いにする
以降は操作性を Mac 風にする地味な変更。
英字配列の Macbook の場合、Fn キーが左下にあり、コレを押しながら Delete キーを押すことで、カーソルの右側の文字が消える。Windows でいうとコレが Delete キーの挙動だ。
コレを再現するために、キーボード左下あたりにあるメタキーと BackSpace を押した時に Delete キーを発火させるようにする。
; BackSpace コンビネーションを Delete 扱いにする
^BS:: Send, {Del} ; Ctrl
#BS:: Send, {Del} ; Win
!BS:: Send, {Del} ; Alt
+BS:: Send, {Del} ; Shift
今回の僕の場合はデスクトップ PC なので Delete キーも押しやすいが、ノート PC だと Delete キーが押しづらいところにあったりする。そこでこのようなリマップを考えてみた次第。
お好みで : Alt コンビネーションを Mac 風に近付ける
さらに Alt キーの挙動を Mac の Cmd キー風に近付けるため、以下のような設定を入れてみた。
; Alt と左右矢印を Mac 風にする
LAlt & Left:: Send, {Home}
LAlt & Right:: Send, {End}
; Alt と上下矢印で PageUp・PageDown
LAlt & Up:: Send, {PgUp}
LAlt & Down:: Send, {PgDn}
; Alt コンビネーションを Mac 風に使えるようにする
!z:: Send, ^z ; Ctrl + z
!x:: Send, ^x ; Ctrl + x
!c:: Send, ^c ; Ctrl + c
!v:: Send, ^v ; Ctrl + v
!a:: Send, ^a ; Ctrl + a
!s:: Send, ^s ; Ctrl + s
!f:: Send, ^f ; Ctrl + d
!g:: Send, ^g ; Ctrl + g
!h:: Send, ^h ; Ctrl + h
!q:: Send, !{F4} ; Alt + F4 (Cmd + q) … LAlt は上のタブ移動の挙動になるので実質 RAlt のみ
!w:: Send, ^w ; Ctrl + w
!r:: Send, ^r ; Ctrl + r
!t:: Send, ^t ; Ctrl + t
!o:: Send, ^o ; Ctrl + o
まず1段落目から。左 Alt + ←
を Home、左 Alt + →
を End キーにリマップすることで、Mac での同コンビネーションの挙動に近付けた。Mac だとこのコンビネーションでテキストカーソルを行頭や行末に移動できるのだ。
2段落目は同様に、上下の矢印を PageUp・PageDown に当てた。
3段落目は、Alt + 任意キー
の押下を Ctrl + 任意キー
の挙動に変換した。Excel をキーボードショートカットで操作する人はこの設定が悪さすると思うので、入れない方が良い (もしくはアプリ単位で除外する)。Cmd + z
や Cmd + a
など、よく押しがちなところだけリマップした。例外的に Alt + q
は Alt + F4
を実行して、Mac における Cmd + q
の挙動に近付けた。
僕が使っている AutoHotKey スクリプトは以下よりドウゾ
僕が作って使っている AutoHotKey スクリプトは以下で確認できる。ガレリア XG (デスクトップ) でも ZenBook (ノート) でもどちらでも同じスクリプトを利用している。
- dotfiles/Windows/Tools/NeosAutoHotKey at master · Neos21/dotfiles
- GitHub - Neos21/dotfiles: Dotfiles を置いておきます。
以上。コレであなたも快適な US キーボードライフを。