自分にはバイアスがあることを意識する
- 自分のこれまでの判断には間違いがないはずだ
- 自分の考えていることは相手に正確に伝わっているはずだ
- 今までこうだったから今回もコレが正しいはずだ
こうした「思い込み」「偏見」、いわゆる「バイアス」は、常に存在する。思い込みは認知を歪め、目の前に正しい情報があっても「正しい」とは思えなくなる。
- 「自分のコーディング間違いがあったかも」と考えずにバグ探しをしている間は、自分の Typo に気が付かない
- 「どれだけ注意しても相手にはきっと誤解されている」と意識しながら話せば、同じ内容を色々な言い回しで表現したりして、物事をより正確に相手に伝えられる
- 「今までそうだった」のは、本当に正しいのだろうかサンプリング・バイアスでは?今回の場合に本当に当てはまるのか、検証してみよう
バイアスには様々な種類がある。以下に一例を挙げる。
- サンプリング・バイアス
- サンプリングの質・量に偏りがあって、導ける結論がズレること
- ブラック企業の社員2人に聞いた意見は、日本の会社全般にいえる事柄ではない
- 根本的な帰属の誤り
- 他人のある行動は、その人の性格に基づいて行われると思いやすく、自分の行動はその場の状況に基づいていると思い込むこと
- 他人が横入りすると「あいつはルールを守らないいい加減な人だ」と思うが、自分が横入りした時は「急いでいるから仕方がない」など、状況を理由にしがち
- 確証バイアス
- 自分の先入観だったり、自分に都合の良い情報を集めて、自論を補強しようとすること。「自分が正しい理由」ばかり探している状態
- 感情バイアス
- 自分の感情に基づいて認知と意思決定が歪むこと。自分の気持ちが良い情報を信じ、自分が嫌いな情報は信じない
- アンカリング効果
- 事前に与えられた情報に引きずられて、ある事象の評価が変わってしまうこと。先に大きい数字を見せた被験者は、その後に行わせた暗算の結果が大きい数字になる傾向が見られたり
- 自分では無関係だと思っていても、直前に見たものや聞いたものによって認知が歪んでいる可能性がある
- ダニング = クルーガー効果
- 自分の能力が不足していることを認識できず、自分が優秀だと勘違いしている状態
- インポスター症候群
- ダニング = クルーガー効果とは逆に、自分に能力があることを認められず、能力がない、成功に値しない、と思い込む状態
「自分にはバイアスがある」と意識している時でさえもバイアスに支配されていることを理解し、第三者から見ても公正で、適切な結果が導けるようにしよう。
- 関連ブログ記事 : 2017-12-20 バイアスを常に意識する