My Guitars 07
入手した順に載せている。2025年~現在。
- ← My Guitars 06 : 51~60本目
Aria Pro II MK-1500WA - Natural
- 購入日 : 2025-12-14
- 購入価格 : ¥138,600
- カラー : Natural
- 指板 : エボニー・24F
父のメインギターである My Father's Aria Pro II MK-1800WA - Natural が、僕が初めて目にしたギターであり、思い入れのあるシェイプである。2012年に同型機の Aria Pro II MK-1800WA - Natural (売却済) を購入したところ、父の個体とシリアルナンバーがなんと5番違いという兄弟機だった。全く不満はなかったのだが、当時結婚していたこともあり2017年に機材整理のため売却してしまった。
またいつか状態の良い個体に出会えたら購入したいなーと思っていて何となくウォッチしていたところ、今回の個体を発見。2025-12-14 Guitar Traders 様より購入、2025-12-17 到着。
コチラは父の個体、および以前所有していた個体である MK-1800WA とは異なる、MK-1500WA というモデルだ。両者の違いは搭載ピックアップで、MK-1800WA は Dimarzio Dual Sound、MK-1500WA は Aria Extra-III (アリア純正) というピックアップが載っている。ピックアップの6弦の外側に小さな穴が開いていると Dimarzio ピックアップ・穴がなければ Aria ピックアップ、という外見上での区別もつき、本個体が MK-1500WA という判断で矛盾しない。他に細かい違いというとコチラの MK-1500WA にはトラスロッドカバーに「AriaProII」の表記がなかったのだが、コレがモデルによる違いなのか本個体だけ交換されたりしているのかは不明。MK-1800WA と MK-1500WA の違いはピックアップだけとされているので、ボディはウォルナットとメイプルのスルーネック、指板はエボニーで多彩なスイッチ類も同等機能である。
本個体のシリアルは 039006。シリアル1桁目が西暦の下1桁 (0 始まりなので1980年製) な模様。004006・004011・039006 という3本が恐らくは同じ1980年製であることを考えると、2・3桁目の「04」や「39」にも意味がありそうだが、ネット上で見つかる情報とも合致せず、詳しいことは不明…。
さて、今回の個体で多彩なコントロール類を改めて確認してみる。
- リアピックアップに一番近いノブが、マスターボリューム
- その直後にある 3 Way スイッチが、ピックアップセレクター
- ボディ端に位置している、この個体だとノブの頭の銀色プレートが取れているノブが、マスタートーン
- チキンヘッドとも呼ばれる6段階のツマミが、バリトーンスイッチ。反時計回りに回しきった位置がデフォルトの音色と思われ、そこから時計回りにカチカチと5段階回せるので、計6段階。高音が削れてこもった音色もあれば、低音が少し削れた音色などもあるが、全体的には「鼻にかかったような音」である
- マスタートーンとボディサイドのジャックに一番近い位置にある 2 Way ミニスイッチが、デュアルサウンドスイッチ。いわゆるコイルタップ機能。演奏者目線でスイッチを引き上げると ON になり、ハムバッカーの片方だけが鳴って擬似的なシングルコイルサウンドになる。1つのスイッチでフロント・リアがともにシングルコイルにタップされる。1981年以降に生産された個体はココにもう一つミニスイッチが増えており、フロントピックアップのコイルタップ、リアピックアップのコイルタップが個別に設定できるようになっているようだ
- デュアルサウンドスイッチの隣、バリトーンスイッチに近い方にある 2 Way ミニスイッチが、フェイズスイッチ。演奏者目線でスイッチを引き上げると ON になる。セレクタースイッチを中央・ミックスポジションにしている時のみ効果があり、ON にするとフロントピックアップの位相が逆になって音がミックスされる。低音域が削れたサウンドになる
- セレクタースイッチとマスタートーンの間にある 2 Way スイッチとノブは、ブースターの ON・OFF スイッチとブースターボリュームノブ。ブースターボリュームは絞りきるとミュート状態になり、フルテンにするとファズに近いくらいの強烈な歪み方をする。音量もしっかり上がるので、フェイズアウトとコイルタップを併用して下がった音量をブースターで持ち上げるといった使い方も可能。ブースター回路部分のみ、背面のキャビティ内に接続した 9V 電池を利用する。電池が切れていたり繋いでいない場合も、ブースタースイッチを OFF にしていればその他のコントロール類は全て使用可能 (パッシブ駆動できる)。電池がない状態でブースタースイッチを ON にすると、音が出ないミュート状態になる
画像8枚目のキャビティ内の写真でも確認できるが、黒いカバーに覆われているのが 9V 電池。ブースター回路には 9V 電池を必要とする、というのは今回初めて気付いた仕様だった…。以前持っていた個体は Dimarzio Dual Sound ピックアップの特性だったのか、高音域の抜けが悪く、どうセッティングしてもこもった音色だと思っていたのだが、本個体の Aria Extra-III ピックアップは高音域もしっかり出て、かなり使いやすい。デュアルサウンドスイッチによるコイルタップも自然なシングルコイルサウンドで、バッキングでのコード弾きなどに向いていそうだ。
ボディ木部の色味が、父の所有機や以前持っていた個体と比べると本個体は少し明るいかな、という気がするが、ネットで他の個体を色々見ると、型番の違いというよりは個体ごとの経年変化によるものと思われる。いわゆる日焼け・退色が起きている度合いということだ。
↑ 本個体のサウンドバリエーションを確認する動画を作ってみた。
- 参考 : MIYAJI GUITARS KANDA(宮地楽器 神田店)| スタッフたかだのおすすめの逸品 其の弐 | MIYAJI GUTARS KANDA ギター・エフェクター
- 参考 : Studio GREAM (スタジオ グリーム) Aria Pro II製Mockingbirdの大幅な調整
- ← My Guitars 06 : 51~60本目







